認知症の介護をラクにする慣れ 突然キレるとピック病⁉️ | フレイルも認知症も減らない日本

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ウイルスと戦争の世紀で人生を終えることになるとは・・・まさに第三次世界大戦前夜の状況ですからね しかも本日は日本の金融市場はトリプル安

下記のお母さんを
ピック病
と診断された方は
新年を迎えましたが
ナニも理解できていませんね。



THE PAGEより。


認知症の介護を
ラクにする
「慣れ」
という処方箋


認知症介護を始めるまで、認知症に対するイメージは最悪でした。徘徊で行方不明になる、介護に疲弊してしまった家族による殺人事件、介護うつによる自殺といったネガティブな情報……。

当時、認知症に全く興味のなかったわたしの知識は、センセーショナルなニュース見出しだけで構成されていました。

認知症介護5年目に入った現在は、
以前のイメージとはだいぶ違います。

10分前にリンゴを食べたばかりなのに、またリンゴをむき始める母の後ろ姿を見ながら、「きっと、息子に食べさせたいという、親としての純粋な気持ちなのだろう」と微笑ましく思えるのは、認知症ならではだと思います。

前日にケンカをしても、次の日には東京へ帰る息子を笑顔で見送ることができるのも、認知症のおかげです。

このように忘れることが、実は幸せな瞬間へつながるということに気づきました。

祖母と母の認知症の症状と向き合って分かったこと、それは「慣れ」という処方箋を誰もが持っているということでした。


認知症の母のパンツを洗うということ


わが家にある、25年前の全自動洗濯機。

衣服を洗うと、なぜか糸くずのようなものが付着するようになりました。とうとう寿命が来たかと思っていたのですが、洗濯機のフィルターを見ると、糸くずではなく、「紙のかたまり」をキャッチしていました。

「なぜ、紙のかたまりが洗濯機の中に?」

そのかたまりの正体は、トイレットペーパーでした。それでも、なぜ洗濯機の中にトイレットペーパーが入っているのか、さっぱり分かりませんでした。

理由を探るため、洗濯物を1枚1枚チェックすることにしました。すると、尿で濡れたトイレットペーパーが、母のパンツの中から出てきました。就寝時の尿パッド代わりに、使用していたのです。

トイレに流すつもりが、忘れてしまった結果の大惨事でした。すべての洗濯物に付着した紙をシャワーで洗い流したあと、もう一度洗濯をやり直します。次回の洗濯のために洗濯槽の掃除も必要で、2時間以上もかかります。

「これからは母のパンツを毎日洗うのか……」 「認知症だから、トイレットペーパーを入れちゃだめといっても、覚えられないだろうな」

予想どおり何度も何度も、紙が洗濯機の中をくるくると舞いました。認知症の母を責めることはマイナスで、記憶は残らなくともイヤな感情だけが残ると言われています。

繰り返される2時間の洗濯に、最初はイヤな気持ちになったのですが、次第にどうしたらいいかと工夫するようになりました。

イヤな思いのまま2時間洗濯をせず、この話をネタに文章を書こう、洗濯機に注意表示をしよう、尿パッドを使ってもらうようにしようなど、前向きに考えるようにしたのです。

結局、尿パッドを数カ月かけて使ってもらうことに成功しました。また、注意表示することで、紙が洗濯機を舞う回数は激減しました。今度は尿パッドを洗濯してしまうこともあったのですが、回数を重ねたことで慣れてしまい、自然と対処ができるようになりました。

亡くなった祖母の晩年は温厚でしたが、
認知症という病気がそうさせるのか、
突然キレる
こともありました。

最初は驚いて固まっていたのですが、時間を置くと穏やかになることが分かり、その後はキレても驚かず対応できるようになりました。これも「慣れ」のおかげだと思っています。



人間は賢い生き物で、
         適応する力を持っている


同じことを何度も言われたり、突然家を飛び出したり、夜中に何度も起きるといった認知症の症状に、介護者は驚きます。

最初は、悲しんだり、イライラしたり、怒ったりして、介護者も落ち着きません。

しかし、この症状は1回だけではなく、何度も何度も繰り返されます。1日2日のレベルではなく、数カ月や何年も繰り返されるのです。

そんな状況は耐えられないと思う方もいるでしょう、しかし不思議と慣れます。人間には、どんなつらい場面でも適応できる能力が備わっているのです。

ネガティブな認知症の情報は、相変わらず目や耳に飛び込んできます。しかし、同じような状況であっても、笑って楽しく認知症を受け入れて過ごすご家族も多くいらっしゃいます。

報道はあまりされませんが、「慣れ」を利用しながら、この局面を乗り切る介護者もいます。

ネガティブな情報にどうしても興味を持ってしまいがちですが、意識してプラスの情報を探して中和してあげることも必要です。 

認知症介護で困ったら、あらゆるプライドを捨て、素直に「助けて」ということが大切です。また、ネット上には、認知症介護をしている全国の仲間がたくさんいます。

近い友人や親族には話しづらいことも、SNSやブログなどのゆるいつながりのある人には、気軽に話すことができます。

認知症ご本人と介護者のWin-winを目指して、少しでも長く穏やかな日々を過ごして頂きたいと思います。

ありがとうございました。