デルビュイの町の周辺では、いろんなアウトドアを体験することができます。
カヤック、ロッククライミング、カート(四駆?)、マウンテンバイク、
命綱をつけて高いところを移動するチャレンジャーコース、そして川釣りなど。
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以前、子供の通っていた学校のクラスメイト、ギャビンの誕生会で、男の子ばかり6人くらいがデルビュイへ招待されました。
ギャビンとママは勉強もスポーツもできる秀才タイプで、先頭に立って、みんなでマウンテンバイクのコースを楽しんだらしいのですが…
ヘルプで同行した友人ママによると、後ろの何名かがバイクにうまく乗れなくて…というより、川越えのある、少しハードなコースだったようで、先頭からすっかり離れてしまって大変だったらしい。
ちなみにうちの子は真ん中のグループにいたみたい。
興奮しながら洞窟の中をほふく前進した話をしていました。アドベンチャー、楽しかったんですね。
なるほど、それでみんな靴もパンツもドロドロだったというわけ^^;
さて、今回は、誰が言い出したのかカヤックに乗ることになりました。
カヤックが3人乗りだったこともあり、私はボスと一緒にみんなの帰りを待つことになりました。
『行ってらっしゃ~~い!』 三人を見送った後は、ボスと川沿いの小路をのんびりとお散歩。
一時間後くらいに、カヌーを降りる場所で待ち合わせしていたのですが、
どうしたことか、みんなの乗ったカヌーがちっとも現われないんです。
やっと携帯で連絡があったのですが、カヌーがなかなかうまく進まなくて苦労しているとの事。
いいよいいよ、ゆっくり帰って来てね。今日はちょっと川の流れが少ないかな?
それからも彼らは悪戦苦闘し頑張っていたのですが、声の様子からだんだん疲れてきたのが分かりました。
一時間くらいたって、『カヌーを降りたい』旨の連絡がありました。
え~~っ、たぶんあと少しだと思うんだけどな~。ちょっと待ってて。
カヌーの降り場に行き、中でもいちばん優しそうなおじさんを探しました。
『すみません、あの~、友達がちょっと大変なことになっちゃって…
途中でカヌーを降りてはいけないかしら?』
すると白いおひげのおじさんは、意外に厳しい方で、
『だめだね、ここまで乗って来てもらわないと困るんだ』と、きっぱり首を横に振りました。
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融通ききそうにないか~、こうなったら、もう仕方がない…
『あの~、実はうちの息子が、
急にお腹が痛くなったらしいんですっ!』 (ウソです。)
・・・
『今、どの辺にいる?』
あ…たぶん、その角を曲がった辺りまで来ていると思うんですけど…
一緒に川沿いを小走りで、最後の大きなカーブの先まで行くと…
あっ、いたいた!おおぉ~い!
3人ともすでにカヌーを降りて岸に立っていました。
疲れてヨレヨレだけど、おじさんと私を見つけて、少しほっとした表情を浮かべていました。
おじさん、うそついてごめんなさい~助かりました、ありがとう!
息子がニコニコして大きく手を振っている。
あっ、あんまり元気そうにしないで~
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ふたたび、デルビュイの町をぶらぶらと。
ひと騒動のあとは、なにもかもが平和すぎて。
むすこはスタンドで熱々のポテトのフリッツを買って、お姉さんとふたり、にこやかなムード。
デルビュイの旅は、みんなにとっても忘れがたい思い出になったようです。
ハプニングのある旅っておもしろい。
なんとかなるものよね?身構えずとも、柔軟な態度でのぞめば。
たまに、自分がひとりで生きてるんじゃないってことにも気づかされたりもします。
ハプニングのある人生も、楽しめる人でいたいものです。