・富や高い身分を手に入れながら、なおも満たされない思いを抱くほどつらいことはない。
・自分は自由だと思い込んでいるものこそが、いちばんの奴隷である。
・人間はだれしも、自由を手に入れるとすぐに自分の欠点をさらけ出す。
強いものは行き過ぎ、弱いものは怠ける。
・自由というものは妙なものだ。
だれでもみずから足るを知って暮らすことを心得たら、容易に満足する。
用いることのできない過度の自由がなんの役に立とう。
・豊かさは節度のなかにだけある。
・『お互い様』
財布のひもをがっちり引き締めている人に対しては、
愛想の示しようもない。
手は手でなければ洗えない。
得ようと思ったら、先ず与えよ!
・君の値打を楽しもうと思ったら、君は世の中に価値を与えなければならない。
・物事の無常について仰々しくしゃべりたて、現世の空しさの考察にふける人々を私はあわれむ。われわれは、無常なものを無常でなくするためにこそ存在しているのだ。それは、両者を尊重することを知って初めて可能である。
・人は、努めているあいだは迷うものだ。
・生まれてからずっと、世界は自分に影響を与え続けている。
だから独創性ということに対する一種の幻想はやめたまえ。
・なにもかも独学で覚えたというのは、ほめるべきこととはいえず、
むしろ非難すべきことなのだ。
・結局われわれはどう立ち回ってみても、みな集合体なのだ。
というのは、最も純粋な意味で自分の所有だと呼び得るものを、われわれはごくわずかしか具有していないからである。われわれはみな先人からも同時代の人からも受け入れ且つ学ばねばならない。最大の天才でさえも、自分の心にだけ頼ろうとしたら、たいしたことはできないだろう。
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結局、自己のうちに何かを持っているか、他人から得るか、独力で獲得するか、他人の力によって活動するか、というのはみな愚問だ。要は、大きな意欲をもち、それを成就するだけの技能と根気をもつことだ。そのほかのことはどうでもいいのだ。