忠平企劃有限公司@松崎と申します。よろしくお願いいたします。
木曜日はチェーンストア理論のお勉強の日です。最近「コロナ対策」衛生管理に変更が多く誠にすいません。
2021年7月29日
チェーンストア理論 Ver004 QSCのC(クリンリネス&サニテーション)
2021年8月5日
チェーンストア理論 Ver005 QSCのC(クリンリネス&サニテーション)②
上記2回でチェーンストアではQSCが重要であり、また昨今コロナの時期、C(クリンリネス&サニテーション)は非常に重要であるとお話させていただきました。そこで、本来、Q S Cの順番で説明するよりも、先にC(クリンリネス&サニテーション)のお話をさせて頂きます。コロナウイルスも細菌性食中毒菌も目にみえないのでやっかいです。
【台湾と日本 飲食業の衛生管理の違い】
日本で飲食業を新規開業しようとする場合、所轄保健所に飲食業営業許可申請が必要であり申請許可がおりて飲食業を開業できます。「調理師免許」を取得するには、①厚生労働大臣が指定した調理師学校を卒業するか、2年以上飲食店で調理実務を経験後各都道府県の調理師試験に合格した者が日本の調理師免許を取得出来る(調理師免許は全国利用可)。もう一つの方法は「衛生管理責任者資格」こちらは飲食店に限らず、食品工場など食品の衛生管理が必要な事業を行う場合、この資格を持った人が「食品の衛生責任者」を定める法律があります。食品衛生責任者講習は各都道府県の食品衛生協会が開催し、受講料支払と1日(6時間の講習とテスト)を受ければ取得出来ます。調理師免許との違いは全国で可能な資格ではなく、受講した都道府県のみ有効です。ただし、お店の調理にかかわる従業員すべてが必要ではなく、最低1名調理師免許取得者もしくは衛生管理責任者がいればよいという事です。
台湾はといいますと、これに類似した法律がありません。と言う事は・・・今日から飲食店開業が非常に簡単に出来るという事です。台湾で飲食店を営む日本人経営者や店舗実務をまかされている方で理師免許・衛生管理責任者をお持ちの方どのぐらいいらっしゃるのでしょうか?これも日本は店舗前に掲示する必要がありますが、台湾はありませんので正直わかりません。過去台湾の飲食店で提供する食事は加熱するので食中毒菌が死ぬ場合が多いのでこの部分の法整備が不十分だったのではないでしょか?また固定店舗ではなく屋台店舗なども多数ありますので、管理の部分も難しかったと思われます。
飛行機が好きだからといってパイロットになれる訳ではありません。インド人だからといってカレーがうまく作れる訳ではありません。日本人だからといって寿司・刺身を使った日本料理、安全・安心な日本料理をつくれる訳ではありません。ご注意ください。※日本の場合 ふぐに関しては「ふぐ調理師免許」が必要です。
【衛生管理】
衛生管理は調理の基本の「き」であります。どんなにおいしいメニューをつくっても、どんなに綺麗に飾りつけをしても衛生管理が出来ていないで、万一食中毒・死亡事故をおこしたら大変です。しっかり衛生管理の基本を身につけ、従業員に指導出来るようにしましょう。
【基本的な衛生管理の知識】(1)
① 飲食店における食中毒の主な発生要因
食中毒は衛生管理に不備がある以下の要因でおきています
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体調不良、手洗いの不備、調理従事者としての衛生管理を守らない
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衛生管理を十分にいない業者から納品した原材料
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食品の加熱不足
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食品の温度管理不備など
このような要因で細菌やウイルスが食材につき、それを食べた人が嘔吐や下痢などの健康被害が発生します。また、衛生管理に不備があると細菌やウイルス以外にも食品についてはいけないものが入ります。たとえば、洗剤、殺虫剤、ガラス、金属片などです。
② 食中毒の分類について
食中毒には次の分類があります。食中毒を防止するためには、それぞれの特徴にあわせて対応します。そして食中毒の90%以上は、細菌やウイルスによって発生しますので、その対策を理解する事が大切です。
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(分類)細菌性食中毒
(原因物質)腸管出血性大腸菌、サルモレラ属菌、ぶどう球菌
(対策)細菌をつけない、ふやさない、やっつける
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(分類)ウイルス性食中毒
(原因物質)ノロウイルス、E型肝炎ウイルス
(対策)細菌をつけない、やっつける、もちこまない、ひろげない
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(分類)化学性食中毒
(原因物質)洗剤、殺虫剤、農薬など
(対策)化学物質をつけない
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(分類)寄生虫食中毒
(原因物質)アニサキス、回虫など
(対策)寄生虫をつけない 寄生虫をやっつける
※台湾の鰹たたきなども要注意です。日本の鰹たたきのほとんどは漁獲後船上凍結、陸揚げ後解凍&洗浄、その後に炙り焼き、消毒処理して真空冷凍です。台湾の市場の鰹を藁焼きにして食べると、鰹の寄生虫食中毒感染や温度管理が出来ていないと細菌性食中毒になる可能性もあります。ご注意ください。
食中毒予防の3原則は次回 勉強しましょう。
以上