お互いの気持ちがわかってから付き合うまでの間、半年ほどの時間を要した。
あの頃から転勤するかもしれないと言っていたあの人。
このまま転勤してしまったら、お互い好意を持ちつつただの同僚で終わり。
だから、その前にもう進んでしまおう、って腹を括った。
腹を括るなんて大袈裟だけど、大きな決断。
すごく気分が高揚してたっけ。
付き合い始めて3日目の仕事帰りに映画に行った。
観た映画は華やかな映像に、ちょっとしたヒューマン要素あり。
そんなときにあの人の手が伸びてきてわたしの右手を握った。
大好きな人とようやく始まって
手を繋いで同じときを過ごしている。
そんなシンプルなことにやけに感動して
この先この人との間に悲しいことや辛いことがあったとしても、この一瞬に感じたことを思い出そう。
隣にいて手を繋いでいるだけで幸せだってこと。
ってその夜携帯のメモに書き込んだ。
5年目を迎えているいま、
気に入らないことはすぐに口に出し、あの頃の可愛らしい気持ちはどこへ(笑)
結局付き合い始めの年は転勤はなかったけど、いまは遠方に行ってしまったあの人。
小さな不満はあれども、遠くにいてもわたしを気遣う優しい人、尊敬してやまないわたしの大切な人。
いつまでも一緒にいたいと願いながら、
いつでも離れることができる覚悟をもって。
