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何日経ったのか、しばらく連絡を取り合うようになった。
一緒にごはんを食べたり、出かけたり、
相変わらずの優しい笑顔は、自分を切なくさせたけれど、一緒にいるととても気分が楽で安心できた。
付き合っているとか、そういう間柄ではなかった。
優しい笑顔を自分は信用していなかったから。
ある日、仕事帰りに一緒に飲もうと誘われた。
珍しく酔いのまわった彼は、一人で歩けなそうなほどだったのに、自分の手を振り払って一人で歩こうとした。
仕方なく後ろから付いていくと、
ふと立ち止まって、こちらを向き、
自分を抱き寄せた。
抱き寄せられて初めて気づいた。彼の体は大きく、自分はすっぽり入ってしまう。
なんとなく、このままの状況が嫌で、彼に離れようと言った時、
彼は口でそれを塞いできた。