報道陣と一緒に俺は一張羅のスーツを身にまとい御配達使者様が到着する15時が近づく頃には、
閑静な住宅街であるこの一般庶民地区は、年に一度……いや、史上初となるかもしれない光景を目に焼き付けようと、慶事を聞きつけた近隣住民たちで賑わい始めていた。

普段なら、上空を飛んで行くドローンを見かけたり無人自動運転のトラックやタクシーが淡々と行き交う環七通り。だが、その迂回路として利用されているこの車道からも、既に交通規制が始まったのか車両の姿は消えていた。
代わりに現れたのは、人混みを整理する多数のAIロボットポリス「しきり君」だ。
ローラー歩行特有の駆動音を響かせながら稼働する「しきり君」の姿を見て、俺――相原聡は、儀式の開始が迫っていることを実感した。
-つづく-


