11月6日(木) 悪夢相場の翌日ですが FSAグループというファイナンシャル会社の株が一時 20%も跳ね上がっていたので「何これ」と見てみました。配当性向が高く年6.5%しかも FF(フリーフランク)なので納税額0です。PERはたったの 12.7でこれも合格。 深堀しました。
何の会社?ってことですよね。
FSA Group Limited: FSAは、オーストラリアを拠点とする金融サービス企業で、主に「貸付/クレジットソリューション」に投資・運営しています。以下、どの分野に注力しているか整理します。
投資・ビジネス展開領域
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FSA Groupは、個人・企業双方を対象に「直接貸付(ダイレクトレンディング)」「債務ソリューション」の提供を行っています。
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提供商品・サービスとして、次のようなものがあります:
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住宅ローン/不動産担保ローン(Home Loans): 住宅購入・借入・債務の整理など。
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資産ファイナンス(Asset Finance): 中小企業(SME)が車両や設備などを購入するための資金。
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自動車ローン/カーローン(Car Loans): 個人向けに車の購入を支援。
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無担保パーソナルローン(Unsecured Personal Loans): 個人が目的を問わず借入可能な商品。
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財務数値による成長も報告されており、2025年の年次報告書では「ローン新規起案額(Origination)」が A$ 396 m と、前期比で +3%、「ローンプール(Loan Pool)」が A$ 912 m と、前期比 +14% に達しています。
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今後の戦略としては、新規起案額を「年間 A$ 600 m 超」に拡大し、ローンプールを「約 A$ 1.3 b」に成長させることを目指しています。
投資/注力ポイント
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自社の業務を「貸付事業(Lending)」と「サービス事業(Services: 債務整理支援等)」に分けており、近年は貸付事業にフォーカスを強めています。
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自動化・オフショア拠点の拡張など、運営効率化・規模拡大に向けた投資を行っており、これによって経費抑制や収益性改善を図っています。
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また、資金調達構造も多様化しており、過去に RMBS/ABS(証券化商品)を発行し、貸付ポートフォリオを支える倉庫借入(warehouse facility)を銀行等と契約しています。
留意すべきリスク/観点
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貸出先の信用リスク・マクロ経済(例えば金利上昇、債務者の返済能力低下)影響を受けやすいです。2025年報告では、資産ファイナンス部門で不良率上昇の言及があります。
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固定金利ローンの割合が増えており、将来の金利低下・貸出マージン変動が収益に影響する可能性があります。
リスクを感じさせる構造
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金利上昇による返済負担の急増
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オーストラリアでは住宅ローン金利が2022年以降、急激に上昇。
⇒ 月々の返済が家計を圧迫し、「債務整理(debt solutions)」を求める顧客が増加。 -
FSAはまさにこうした層に融資やリファイナンスを行うため、延滞や不良債権の波を直接受ける可能性があります。
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担保価値(住宅・車など)の下落リスク
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高止まりしている住宅価格が下がれば、ローン残高>担保価値(negative equity) になる恐れ。
⇒ 不良債権の回収率(recovery rate)が落ちる。
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証券化によるレバレッジ構造
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FSAは自社の貸付をもとにRMBS/ABSを発行しています。
⇒ 借入金を使って貸し付けを拡大する“レバレッジ型”モデルであり、景気後退期には脆弱。
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信用の下層マーケット
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FSAの融資対象は大手銀行から借りられない「サブプライム層」に近い顧客が中心。
⇒ 金利マージンは大きいが、延滞リスクも高い。
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