マンチキン 
 
必要とする人が限られるゲーム”マンチキン:MUNCHKIN”の紹介です。テーブルトークRPGシステムD&Dをベースにしたパロディカードゲームです。自分勝手に振る舞い他人を陥れて勝利をつかむ、薄汚れたプレイを楽しむゲームとなっています。



箱の中身はサイコロ1個と2種類のカード(ダンジョンカード、トレジャカード)だけです。




<ダンジョンカード>
 種族や職業やモンスタや罠などのイベントが含まれているカードです。




<トレジャーカード>
 武器や防具やスペシャルアクション等のカードが含まれています。


<ゲーム基礎の説明>
 ・プレイヤは全員レベル1の人間(無職)からスタートします。
 ・種族カードを出す事で(エルフ、ドワーフ、ハーフリング)に転生する事ができます。人間以外の種族にはそれぞれ特殊な能力があります。

 ・職業カードを出す事で(ウォーリア、ウィザード、クレリック、シーフ)になる事ができます。職業により特殊な能力が得られます。
 ・防具カードをセットする事で戦闘力が増加します。頭、胴体、脚の3カ所に1個ずつ装備可能です。
 ・武器カードをセットする事で戦闘力が増加します。武器は片手武器と両手武器があり、片手武器は2個まで装備可能です。
 ・戦闘力=プレイヤレベル+武器補正+防具補正となります。


 ・装備品以外にもアイテムがあります。戦闘を有利にしたり、不利にしたりと様々なアイテムがあります。アイテムカードは自分の前にセットしておきます。手札にあるカードを直接使用できません。(アイテムカードとは右下に価格が書かれていて、左下に装備部位が書かれていないカードです)例外としてポーションのアイテムカードは手札から直接使用してもOKです。




 ・装備品やアイテム以外にも特殊カードがあります。特殊カードは手札から直接使用できます。(右下にも左下にも何も書かれていないカード)



<ゲームの準備>
<1.山札>
 ダンジョンカードとトレジャカードをそれぞれ別々にして良く混ぜて裏向きの山札をそれぞれ作ります。


<2.レベルカウンタ>
 各プレイヤのレベルを表す道具を準備してレベル1であることを表します。D&Dをプレイしていた方ならば10面ダイスを使用すると良いでしょう。無ければチップでもトークンでも紙とペンでもOKです。




<3.初期手札>
 各プレイヤにダンジョンカード2枚とトレジャカード2枚を配ります。配られたカードの表を確認してください。


<4.初期カードセット>
 種族カード、職業カード、アイテムカードを初期カードとして場にセットして良いです。(しなくても良い)
プレイヤ1は職業カード(クレリック)と武器カード(巨大な岩)をセットしました。巨大な岩は両手を使う武器で、大きなアイテムに分類されます。(カード左下に2Hands,Bigと書かれています)両手を使う武器なのでこれ以上武器は持てません。また大きなアイテムは1個しか場にセットできません。




プレイヤ2は種族カード(ハーフリング)をセットしました。ハーフリングは逃げ足が遅いデメリットがありますが、アイテムを2倍の価格で売れるメリットがあります。


プレイヤ3は職業カード(ウィザード)をセットしました。ウィザードは逃げる時に飛行呪文で有利になります。また魅了呪文でモンスタを追い払う事もできます。



以上でゲームの準備は完了です。

<勝利条件>
 最も早くレベル10に到達したプレイヤの勝利となります。ただしレベル10になるにはモンスタを倒してレベルアップしなければなりません。(アクションカード等の特殊効果でレベル10になることは認められません)



<ゲームの流れ>
各プレイヤは以下の4行動を行います。
 ①ドアを開ける
 ②もめごとを探す(任意)
 ③部屋をあさる
 ④寄付

<①ドアを開ける>
ダンジョンのドアを開けてその先にあるイベントを解決する事を表しています。具体的にはダンジョンカードの山札の一番上をめくります。引いたカードの種類によりその後のアクションが異なります。(このアクションは①ドアを開ける場合に適用されるアクションで、それ以外には別のアクションとなります)

 ①-1:モンスタカード
 ①-2:呪いカード
 ①-3:その他

<①-1:モンスタカード>
 現れたモンスタと即座に戦闘となります。(戦闘に関しての説明は後述)モンスタを倒す事が出来ればレベルが1上がります。強力なモンスタの場合は一気に2レベル上がる場合もあります。負けてしまった場合は戦闘から逃げ出します。上手く逃げ切れれば被害はありませんが、逃げる事に失敗した場合は何かしらのペナルティを受けます。

<①-2:呪いカード>
 呪いカードを引いた場合は即座にその呪いカードの効果を受けます。


<①-3:その他>
 引いたカードはそのまま手札に加えるか、即座に使用する事ができます。

<②もめごとを探す>
 ①ドアを開けるのフェイズでモンスタカードを引かなかった場合に、手札にモンスタカードがあればそれを出して戦闘する事ができます。手札に無ければこのフェイズは何も無く終了します。

<③部屋をあさる>
 以下の3パターンがあります。
 ③-1:モンスタに勝っている
 ③-2:モンスタに負けた
 ③-3:戦闘をしなかった

<③-1:モンスタに勝っている>
 モンスタカードの右下に書かれていた枚数だけ、トレジャカードの山札からカードを引く事ができます。モンスタを自分だけで倒した場合はトレジャカードを裏向きで引き自分の手札に加えます。2人で倒した場合は表向きでトレジャカードを引き、2人で分配します。


<③-2:モンスタに負けた>
 残念ながら何も得るものはありません。このフェイズは飛ばされます。

<③-3:戦闘をしなかった>
 ダンジョンカードの山札から2枚を裏向きに引いて手札に加えます。(トレジャカードでは無い事に注意)

<④寄付>
 これで手番が終了となりますが、手札上限があります。種族ドワーフは6枚、それ以外の種族は5枚が手札上限となります。もし上限を超える手札を持っている場合は、最もレベルが低いプレイヤにカードを選んで寄付します。自分が最もレベルが低い場合はカードは捨て札になります。


以上で手番は終了となり、時計回りに次のプレイヤの手番となります。

<戦闘>
戦闘のルールは非常に単純です。モンスタのレベルよりプレイヤのレベルが大きければ勝ちです。(ただし、武器防具やアイテムの補正をレベルに足し引きする事ができます。また職業ウォーリアはレベルが同じ場合でも勝利する事ができる特殊能力を持ちます。)

<戦闘に勝利>
 戦闘に勝利した場合はモンスタカードは捨て札となり、プレイヤのレベルが1上昇します。(強力なモンスタには一度に2レベル上昇する場合もあります)


<戦闘に敗北>
 戦闘に敗北した場合は2種類の選択肢があります。
 ①助けを求める
 ②逃げる

<①助けを求める>
 他のプレイヤに一緒に戦ってもらう事を頼みます。複数のプレイヤに一緒に戦ってもらう事はできません。誰かに断られたら次のプレイヤに頼むようにします。頼む場合に自分のアイテムや得られるトレジャカード等を交渉材料とすると良いでしょう。
 一緒に戦ってもらえる場合は、2人のレベルと武器防具アイテムの補正を合算する事ができます。これによりモンスタのレベルを上回れば勝利となります。



<②逃げる>
 上手く逃げられるか判定します。サイコロを1個振り5以上の数字が出れば逃げられた事になります。4以下の場合は逃げられずにモンスタカードに書かれているペナルティを受けます。逃げた場合はレベルもトレジャカードも得る事はできません。

<死亡>
 モンスタのペナルティにはキャラクタが死亡してしまうものもあります。死んでしまった場合は持っていたアイテム類が全て失われる事となります。種族と職業とレベルは保持できます。

 死んだプレイヤは手札と場に出しているアイテムカードをテーブル上に公開します。他のプレイヤはレベルの高い順番でカードを1枚づつ奪い取る事ができます。全員が1枚づつカードを奪うか、公開されたカードが無くなったら終了です。残った公開カードは捨て札となります。
 死んだプレイヤは次の手番でダンジョンカード2枚とトレジャカード2枚を引いてゲーム開始時の様にカードを出してゲームに復帰します。


ここからは、実際のゲームの流れに沿って説明をします。
最初はプレイヤ1(クレリック)の手番です。
①ドアを開ける
 ダンジョンカード山札の一番上のカードを引きます。引いたカードは種族エルフのカードでした。モンスタカードではないので戦闘にはならず、手札に加えます。



 自分の手番であれば(戦闘中を除き)カードを自由に場に出す事ができます。今引いた職業エルフカードを公開して、エルフのクレリックになりました。武器は両手で抱え上げる大岩です。想像すると面白いキャラクタが出来上がりました。




②もめごとを探す
 モンスタと戦闘しませんでしたが、手札にもモンスタカードが無いのでこのフェイズは飛ばされます。

③部屋をあさる
 モンスタを倒していないので、ダンジョンカードの山札から裏向きに2枚引いて手札とします。この時はモンスタや呪いやアクションに関係なく手札に追加する事ができます。




④寄付
 手札上限の5枚以下なのでこのフェイズは発生しません。

以上でプレイヤ1の手番は終了です。時計回りにプレイヤ2(ハーフリング)の手番となります。
①ドアを開ける
 ダンジョンカード山札の一番上のカードを引きます。引いたカードはモンスタカードPUKACHUで戦闘となります。


 PUKACHUのレベルは6なので、プレイヤ2はレベル7以上の能力が必要となります。ゲーム開始時はレベル1でアイテムも出していないので勝利できません。




 そこで助けを求める事にしました。プレイヤ1に対して得られるトレジャカード2枚の内、自分が選んだあとの残った1枚を渡す事で協力してもらえないか持ちかけます。プレイヤ1は拒否する事もできますが、プレイヤ1の種族エルフは他人の助けを行ってもレベルが上がる特殊能力を持つ為、勝てる算段があれば協力した方がお得です。しかしプレイヤ1の能力合計も4しかない為、このままでは協力しても負けてしまいます。プレイヤ2は協力してくれれば勝てる算段があると説得します。アイテムカードにより能力が向上できるのでしょう。プレイヤ1は協力をする事にしました。




プレイヤ1は手札からスリープポーションを使用します。モンスタを眠らせて自分たちの能力+2で判定します。これによりモンスタレベル6に対してプレイヤ側の合計が7となり勝利する事ができます。(ハーフリングレベル1+エルフレベル1+大岩3+ポーション2)



倒されたモンスタカードは捨て札となります。使用したポーションカードも捨て札となります。



モンスタを倒したのでプレイヤ2のレベルが1上昇します。



プレイヤ1も協力してモンスタを倒しました。エルフの特殊能力でレベルが1上昇します。




②もめごとを探す
 モンスタと戦闘したのでこのフェイズは飛ばされます。

③部屋をあさる
 モンスタを倒したので、モンスタカードに書かれていた枚数だけトレジャカードを引きます。協力して倒した場合は表向きで引きます。




プレイヤ2が約束通り最初に1枚のトレジャカードを入手します。トレジャは入手したら直ちに使用する事が可能です。プレイヤ2は自分の前にトレジャカードをセットしました。(セットせずに手元にあるアイテムカードは使用できません)




残った1枚のトレジャカードは約束通りプレイヤ1が受け取り、場にセットしました。プレイヤ1は着々と装備を整えています。



プレイヤ2はアイテムを売却します。ハーフリングの特殊能力で毎ターン1個のアイテムを倍額で売ることができます。1300ゴールドのポリモーフポーションを2600ゴールドで売却しました。売却した1000ゴールド毎にプレイヤレベルが1上昇します。プレイヤ2は一気に2レベル上昇してレベル4になりました。

(D&Dをプレイしていない方は理解に苦しむかもしれません。D&Dでは獲得したお金は経験値になります。お金を得るという行動が経験になっていると考えられているのです。)




④寄付
 手札上限の5枚以下なのでこのフェイズは発生しません。

以上でプレイヤ2の手番は終了です。時計回りにプレイヤ3(ウィザード)の手番となります。
①ドアを開ける
 ダンジョンカード山札の一番上のカードを引きます。引いたカードはモンスタカードFACE SUCKERで戦闘となります。




FACE SUCKERのレベルは8なので、プレイヤ3はレベル9以上の能力が必要となります。ゲーム開始時はレベル1でアイテムも出していないので勝利できません。



 そこで助けを求めようとしましたが、どのプレイヤも応じてもらえませんでした。FACE SUCKERはエルフに対して+6の補正がつくため、プレイヤ1エルフも協力できないモンスタです。プレイヤ3は仕方なく逃げる事を選択しました。サイコロを振って5以上が出れば逃げる事に成功します。今回は幸運にも5の目だっため、ペナルティを受けることなく逃げる事ができました。




②もめごとを探す
 モンスタと戦闘したのでこのフェイズは飛ばされます。

③部屋をあさる
 モンスタをから逃げたのでこのフェイズは飛ばされます。

④寄付
 手札上限の5枚以下なのでこのフェイズは発生しません。

以上でプレイヤ3の手番は終了です。時計回りにプレイヤ1(エルフクレリック)の手番となります。
①ドアを開ける
 ダンジョンカード山札の一番上のカードを引きます。引いたカードはスペシャルアクションカードでした。モンスタカードではないので戦闘にはならず、手札に加えます。



 プレイヤ1は手番中に手札からトレジャカードを使用しました。

レベル泥棒カードは他のプレイヤのレベルを1奪い取り自分のレベルを上昇させるカードです。プレイヤ2からレベルを奪い、お互いレベル3になりました。


このように手番を繰り返してゲームは進みます。時として強力なモンスタに遭遇してしまい、不幸にも逃げられずに死んでしまう場合もあります。


 死んでしまったら種族カードと職業カードとレベルはそのまま残りますが、残りの場にあるカードと手札全てを公開します。



他のプレイヤはレベルの高い順に好きなカード1枚を奪い取る事ができます。残った公開カードは捨て札となります。
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そして死亡したプレイヤは次の自分の手番で、ダンジョンカード2枚とトレジャカード2枚を引き直してゲームに復帰します。

自分勝手に振る舞い、他人を踏み台にして最も早くレベル10に到達したプレイヤの勝利となります。よっぽど気心の知れた仲間内でプレイしなければ関係が悪くなるゲームであり、人には進められないゲームです。安田均氏とグループSNEにより翻訳された日本語版もアークライト社から出版されています。日本語版も流通は少なく入手は難しいかもしれませんが、機会とメンバーに恵まれたら遊んでみてください。