2022/12/30/20:50/UNIQLOヒートテックがかなり性能がいい



■人間は「未来への備え」を怠りがちな生き物

ただ一番重要なことは、去年の冬にこうやって考えたことは、春が来て夏ごろになると完全に忘れてしまうんですね。

実はこの現象、行動経済学のあるあるで「人間は目先のことに意識が向きすぎる傾向があって、未来の準備は常に軽視する」ことがわかっているのです。以前の私はまさにそんな人間でした。

そもそもヒートテックは寒さが本格化する1月頃にならないと着始めない。それでその頃になって去年のものを取り出してみると洗濯乾燥のし過ぎで小さくなったものとか、汚れが目立つものとかが出てくるのです。

■アリとキリギリス…寒さが来たらもう手遅れ

それで1月下旬頃に買い増しに出かけるのですが、実はそのタイミングだと値段は通常価格だし、店頭ではサイズによって売切れが出始めるタイミングなんですね。

それはそうです。衣料品のビジネスではシーズン途中の1月には冬物の在庫を売り切るのが年間スケジュールなのです。

悲惨なのは2月になって本格的な寒さがやってきたときに、「こんなに寒いからヒートテックを買おう」と思う人です。もうそのタイミングだとユニクロのヒートテックどころか、大型スーパーの衣料品売り場に行ってもイオンのピースフィットウォームもヨーカドーのボディヒーターも、暖かい肌着はもうほとんどが品切れです。

■こうして過去の自分に感謝する

それで、そうならないためにどうすればいいかというと、グーグルカレンダーにスケジュールを仕込んでおくのです。

この記事を読み始めたときに、「もう終わってしまったユニクロ感謝祭の記事を読む意味があるの?」と思った人、実はここがポイントです。来年のための行動を今やろうという記事だったのです。

私の場合も、10年以上前にそのような失敗をした年がありました。そのときから毎年同じ時期に失敗しないようにスケジューラーにアラートを仕込んでおくわけなのです。

「未来の準備は軽視する自分の欠点をテクノロジーで抗うことが賢い生き方なのだ」と自分に言い聞かせ、かつてスケジュールを入れてくれた過去の自分に感謝するのです。