成田国際空港のど真ん中に民間の宿泊施設がることを知る人は少ない。「木の根ペンション」といい、エプロンと呼ばれる飛行機の誘導路に囲まれ、飛行機が離発着する迫力のある光景を間近に見ることができる。1989年7月9日に木造2階建てのペンション」としてオープンした。敷地にはプールも併設され、年に数回イベント開催されている。数年前までは1000円の激安価格で宿泊者を受け入れていたが、現在は基本的には宿泊営業はしていない。


芝山鉄道・芝山千代田駅で降車し、線路と空港の間を縫う道路を東成田駅に向かって歩く。道路の空港側には有刺鉄線の鉄柵が連なり、監視カメラが一定間隔で設置されており、物々しい雰囲気を醸し出しているという10分ほど歩を進めると、飛行機の誘導路の下をくぐるトンネルに差しかかる。そこを抜ければ、右手に木の根ペンションの立て看板が目に入る。ちなみにFacebookのページで管理人に連絡し予約すると、宿泊利用が可能との情報もある。

 

 

実は、木の根ペンションは三里塚闘争で、成田空港の建設に反対する人々が拠点とするために建てた平屋であった「木の根団結小屋の改築後の姿である三里塚闘争は地元住民と新左翼の連中が成田空港の建設や存続に反抗して起こした運動だった。1989年に制定された成田新法により、反対運動の拠点である団結小屋の使用が禁止されたため、この法の適応を逃れる目的で、2階建てに改築されてペンションとして営業を始めたという経緯がある。