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世界中でインフレが進行し、生活費の上昇が多くの人々を経済的困難に陥らせている。海外の万引きが増加していることも、その影響のひとつだろう。万引きは犯罪行為であり、店にとって黙認することはできない。だが、アメリカのスーパーで、粉ミルクを盗もうとした母親を万引きGメンが見逃す出来事が起こった。これがSNSでシェアされると、賛否両論の声があがった。
2022年4月、ブランドン・タマヨさんはアメリカのウォルマートで、万引きを取り締まるGメンとして勤務していた。店の出入り口に立ち、顧客が店を出る際に、買い物袋のなかの品物検査し、商品の数量とレシートが一致することを確認する仕事を任されていたという。ブランドンさんがウォルマートで勤務していて気付いたのは粉ミルクを盗む女性が多いということであった。
その日も、いつものように顧客の買い物袋をチェックしていたブランドンさんdったが、あるひとり女性客のバッグの中に、レシートには記載のない粉ミルクの缶やベビー用品が数個余分に入っていることに気付いた。この女性が商品を盗んだことはわかっていたが、ブランドンさんは何も言わずに、そのまま女性を店から去らせたという。その後、TikTokでシェアし、次のように話した。
「アメリカでは赤ちゃん用の粉ミルクは、とても値段が高いでのすが、女性は自分の子供を育てていくために、粉ミルクを飲ませる必要があったのだと思いました。そして、ウォルマートを経営する会社は、そうして生活に困っている顧客の万引きを防いだからといって、私たち万引きGメンに報酬を与えるということはしないので、私はその女性を黙って立ち去らせることにしました」
万引きGメンという仕事をしているにもかかわらず、顧客の万引きを見て見ぬ振りしたブランドンさんの行動は多くの反響を呼んだようだ。200万回以上も再生されたなかで、多くのユーザーは相対立するコメントを寄せた。一部のユーザーは、ブランドンさんの行為を称賛し、「政府はひとり親に対し、多くの補助金を提供する必要がある」と政府への不満を口にした者もいた。
これに対し、「盗みは盗みだ。依然として決して性とかできない不正な行為だ」「子育ては大変だけど、万引きはよくない」「商品を盗むこれらの人々の子供たちも、成長したときに彼らの行動を模倣する可能性がある」「その女性には、子供がいないかもしれないじゃない。盗んだ粉ミルクを転売するかもしれないのに」と、ブランドンさんへの非難の声も多く寄せられたという。
結局、万引きGメンという立場でありながら、不正行為を無視してしまえば、一体何のための法律なのかということになってしまうだろう。それぞれの個人的な思いはあっても『必要に応じて目をつぶる』ことが果たして本当の親切や優しさなのだろうか、ということに疑問を感じた人は少なくなかったようだ。ちなみにブランドンさんのシェアされた動画は既に削除されてしまっている。
【参照:exciteニュース】