2014年、イルカと恋に落ち、性的関係を結んでいたと告白した女性が現れて、欧米のメディアを騒がせたことがある。同年6月9日の英紙「The Daily Mirror」が報じたところによると、イルカとの愛の営みを赤裸々に告白したのは、動物研究者のマーガレット・ハウ・ロヴァット(80)である。果たして、人間と動物が互いに恋に落ちることなどあるのだろうか? 

 

マーガレットは1960年代、カリブ海に浮かぶ米国領ヴァージン諸島において、海洋生物に人間の言葉(英語)を理解させるための研究に取り組んでいた。彼女当時、イルカ水槽に隣接する施設に住み込んで、昼夜を問わず研究に没頭していた。そんなマーガレットであったが、ある日そこで雄イルカのピーターと初めて出会った。1963年のことだった。

 

マーガレットと会った時には、既にピーターは性的に成熟期を迎えていた。つまり、人間でいうところの「青年」にあたるイルカだったというわけだ。ピーターとの関係は当初、研究の一環ではあったものの、英語のレッスンを通して次第にマーガレットとピーターは結びつきを強めていった。やがて彼らの関係は、身体的なレベルにまで進展して行ったというのだ。

 

当時のマーガレット

 

「ピーターは私と居たがりました。彼は私の足や手に体を擦りつけ、私はそれを受け入れました」「ふたりの結合は自然な流れで、とても優しく穏やかなものでした。ピーターがそこにいる。彼も私がここにいることを認識している。彼にとっては性的な行為だったのでしょう。私にとっては性的というより、感覚に訴える気持ち良さでした」とマーガレットは語った。

 

マーガレットはこのように語り、互いの間に確かな愛が生まれていたことを明かした。彼らの関係は実験が終わるまで続いたが、その関係が数年後に噂となり、取材の依頼が殺到したという。しかし、今日まで彼女は、その取材を拒否し続けてきたのだった。そして、半世紀以上の時を経て、ついにマーガレットがピーターとの愛のすべてを告白したのだった。

 

このマーガレットの告白は、BBCが「The Girl Who Talked to Dolphins(イルカと話した女)」と題したドキュメンタリーを制作して、同年6月17日(現地時間)に放送されている。果たして、ピーターとマーガレットの行為は禁断の狂ったものなのだろうか、それともそこには、種の壁を越えた真実の愛があったのだろうか? 貴方はどのように考えるだろう。