「おかあさんといっしょ」はNHK教育テレビ及び国際放送のNHKワールドプレミアムで放送されている2~4歳児向け教育・音楽番組。1959年10月5日に開始し、番組構成が変更されながらも現在に至るまで放送され続けている長寿テレビ番組で、NHK、また日本を代表する番組のひとつである。この番組には体操のコーナーがあり、「たいそうのおにいさん」と呼ばれるキャラクターが担当する。

 

そのなかでも1993年4月5日に就任し、2005年4月1日に卒業するまでの12年の長きにわたり10代目たいそうのおにいさんを務めた佐藤弘道氏は子どものみならず、甘いマスクで母親にも人気を博した。その佐藤氏が2018年3月4日の夕方に放送された「帰れまサンデー・見っけ隊」(テレビ朝日系列)に出演し、「おかあさんといっしょ」にまつわる恐怖の心霊都市伝説について語っている。

 

それは、俗に「体育座りをする子ども」と呼ばれている都市伝説で、番組のエンディングは大勢の子供たちと一緒に行う体操あり、歌ありの楽しいコーナーがある。ある日、体操もせず佐藤氏の後ろでずっとうずくまるようにして体育座りした青い顔をした子どもがカメラに視線を向けていたという。その子どもは、その日一日だけではなくなんと10日連続で「おかあさんといっしょ」に出演していたというのだ。

 

「おかあさんといっしょ」は如何なる子どもでも一生に一度しか出演できない規則になっているのだが、一生に一回どころか、抽選に当たった本当に幸運な一握りの子ども達しか出演できない。その子どもの姿は視聴者にも確り目撃されており、視聴者から「あの子どもは誰か?」「体調の悪い子どもがずっと出演させられているのでは?」とクレームに近い問い合わせが殺到したという。

 

視聴者からの電話を受けたNHKの職員が「おかあさんといっしょ」のスタッフに「体調不良の子どもがずっと出ているようだが…」と伝えたところ、スタッフは驚き「えっ、そんな子どもはいません。あの収録の後、出演した子どもは全員、ちゃんとお母さんたち保護者と家に帰っていますから」と返答した。この話は漏れ伝わると「あの青白い顔の少年はNHKのスタジオに現れた幽霊ではないか」との噂が広まった。

 

こうしていつしか、この噂は「体育座りをする子ども」という都市伝説へと変遷し、ネット上で拡散されて現在に至っている模様だ。しかし、世にも恐ろしい「おかあさんといっしょ」の心霊事件であるが、60年以上の歴史がある番組だけに、この他にも、ある日「おかあさんといっしょ」を見ていた多くの母親が番組中に「寂しいよ」という声が聞こえたと訴える電話がNHKへ殺到するなど色々とエピソードがあるようだ。