今年初め、イラク治安部隊に捕まった超肥満のISIS(イスラム国)幹部が話題になった。かつてISISが支配していたイラク北部の都市モスルの隠れ家に潜伏していたISISの法学者“ムフティー”、シファ・アル・ニマが発見されたという。ムフティーは、イスラム法学者でも高位の資格を持つと呼ばれる宗教指導者を指し、ISIS内の高級幹部だったと見られている。

 

戦闘員ではなかったわけだが、それもそうだろう。この巨肥満体では機敏に動くこともままならず、すぐさま相手の銃弾を存分に受けてハチの巣だろう。その体重は250kgを超えているとも報じられている。ベッドに座っている姿は顔以外クマのプーさんのようだ。どこか愛嬌さえ漂っている。それにこの服はなんだろうか。股引きのようなベビー服のような、これまた味がある。

 

 

海外ではSF映画『スター・ウォーズ』に登場する、ありとあらゆる犯罪に手を染めている犯罪組織ハット・カルテルの首領のナメクジ型の宇宙人にそっくりだとして、「ISISのジャバ・ザ・ハット」と呼ばれているそうだ。その巨体の移動は困難を極め、警察車両に乗せることができず、トラックの荷台で輸送するはめになった。荷台に乗っている姿も無様というか、可笑しい。

 

しかし、見た目は愛嬌ある人物だが、彼がしたことは極悪そのものだ。モスルにあった古代遺跡「預言者ユヌスのモスク」の破壊に加え、殺人、強姦などISISの残虐行為を指示してきたという。シリアでISISとの戦闘経験があるイギリス人のマーサー・グリフォード氏は「この獣は、男、女、子どもの処刑を指示した上、彼らを強姦し、殺害した」と指摘した。

 

反過激主義シンクタンクの創設者であるマージド・ナワズ氏も「シリア人、イラク人、国籍や宗教を問わず、大勢の人々がこの残忍なテロリストの最期を目撃できることは良かった」と感想を述べたうえで、「人の皮を被った獣であるシファ・アル・ニマが行ってきた女、子どもの殺害などその罪の大きさを考えれば、単に死刑に処すことさえ生ぬるいだろう」と吐き捨てた。

 

【参照:TOCANA】