例年4月、首相が各界の人を招いて催す「桜を見る会」をめぐって、野党と左派メディアは安倍首相が「会を私物化した」と騒ぎ立てて、疑惑化しようとしている。テレビの情報番組では、グラフを使って安倍政権になってから1万人程度の参加者が1万8000人まで増えたことを示したが、1万人ならよくて1万8000人のどこが駄目ということは誰も説明しない。そして、「これは税金で賄われています」と印象操作する。

 

桜を見る会の費用5500万円は確かに国の予算から支出されているが、その割合はわずか0.00005%にすぎない。野党議員の質問通告が遅れ、官僚が残業をしなければなくなり、支払われる1日分の残業代と同じ程度だ。言っちゃ悪いが、5500万円の予算などは、霞が関では課長レベルの決裁金額でしかない。しかも、お土産代は一人1000円程度という。それを首相の責任問題にすり替えるのは無理筋だ。

 

ところが、「桜を見る会」への批判は民主党の鳩山政権時のブーメランとなって、旧民主党系の立憲や国民を直撃し、やや沈静化した。すると、今度は都内ホテルで開かれた安倍首相後援会の「前夜祭」に焦点を移した。メディアは有名な銀座・久兵衛の寿司が振る舞われた夕食会費が5000円だったとし、お任せのにぎり寿司が一人前1万円1千円だから差額を安倍事務所が補填したのではないかというのだ。

 

夕食代の実費1万円1千円のうち6000円を安倍事務所が補填したのであれば、公職選挙法違反というわけだ。しかし、続報によれば、久兵衛の寿司は出ていないし、850人が参加した夕食会は立食パーティーで行われており、立食パーティーでは参加人数の3分の1程度の食事しか用意されない。この夕食会への参加者が期待するのは当然ながら安倍首相との写真撮影であり、本当に飲み食い目当てのわけがない。

 

左派メディアは、この件に関して安倍事務所の政治資金収支報告書に記載がないと報じているが、安倍事務所は旅行会社に丸投げしており、金銭の流れに関与しておらず、載せようがない。左派メディアは「桜を見る会」を中止したことについて「疑惑は深まった」や、「幕引きを図っている」と報道しているが、安倍首相は中止した理由を周囲に「ブログなどからマスコミが追跡して参加者に迷惑をかけてしまう」と説明したという。

 

野党や左派メディアこの件を追及するのは、安倍内閣の支持率を下げることを狙っており、今国会の最大の議題である憲法改正のための「国民投票法」改正の審議入りをさせずに廃案に持ち込むこと。野党や左派メディアは本質的な議論がなされないよう、時間を浪費することを意図している。その間の国会の維持費は一日あたり約3億円といわれており、無駄に使われる税金で「桜を見る会」が200回くらいできるのではないか。

 

しかし、ひどかったのは立憲民主党会派・柚木道義衆院議員は11月13日のツイートだ。「医師に止められてた運転を自分のフレンチの予約に遅れるからと時速100キロで松永さん親子を轢き殺した人物が…(中略)…。#上級国民は犯罪も減刑され、#桜を見る会にも招かれ、普通の市民は、家族を奪われ、桜を見る会に招かれる事もない」 池袋で起きた暴走事故の容疑者と「桜を見る会」の参加者と何の関係があるというのか?