​ムスコスの就学後を考える


しばらく書いていませんでしたが,このシリーズの最終回です。




ムスコスみたいな特性のある子どもは就学後が肝だと思っていて,小学校入学前は「この子は小学校が合わず,登校するのを嫌がるのではないか」と両親共に本当に心配していた。


そこで,夫婦で決めたこと。



小学校以外のムスコスの世界を広げてあげること。

ムスコスの凸をさらに伸ばしてあげること。



この頃はwiscなんて受けていなかったけれど

凸凹がかなりあることは夫婦共に気がついていた。

ムスコスの凸を学校で叩かれたり凹をひたすら注意されるであろうことは容易に想像できたので

彼の凸に注目し伸ばしてあげたかった。




小さな頃って自身を形成する世界が狭いので,そこで上手くいかないとこの世の終わりかのように感じられたりするものだ。

そうじゃないよ,君らしさを十分に発揮できて,認めてくれる場所があるよ。小学校は学びの場の選択肢の一つだよ。

そう教えてあげたくて,就学後は彼の世界を広げることを意識して付き合った。


あと,私たちが重要視したこと。



両親以外の,メンターを得ること。



私たちがうまく導けないとき,彼が両親とうまくいかないと感じた時

彼の精神面で支えとなる師を得たかった。

良き師との出会いは人を大きく成長させる。人生どのステージにおいても,尊敬し信頼できる師を持つことは大切なことだ。


小学校でそのような師に出会えればそれで良し。

子どもにとって信頼できる大人は多ければ多いほど良い。





​コロナがやってくる

ムスコスが小学校入学したのは2020年4月。

コロナ元年である。


辛うじて入学式は出来たけれど,一度もピカピカのランドセルを背負って登校することはなく,緊急事態宣言に突入した。


この時期は本当に悲惨だった。

大人も大変だったが,成長期の子どもたちに与えた負の影響は大きい。


就学前にムスコスのために色々準備していたことはどれも(開催できるかも未定の)延期や中止になり,楽しみにしていた活動が出来なくなった。


予定していた新学期は全てなくなった。

それでもムスコスを丸一日預けられる場所を確保した。

ムスコッティ,ムスメリゼは保育園に毎日登園する。

通りから人は消えたが我が家は通常運転だった。



実は私,2020年4月に育休からフルタイムで仕事復帰している。上2人はろくな育休をとっていなかったが,ムスメリゼの時は年齢もあるし,1人くらいしっかり育休をとってみたいとガッツリ休んでの復帰だった。(それでも産後2ヶ月から週1仕事はしていたのだが)

4月1日にムスメリゼのならし保育が始まった。(登園1日目は母子一緒の保育1時間。何それ,意味ある??上2人にならし保育なんてものは無かったので仰天だわ),園長先生には


とにかく,1週間でフルに預けられるようにしてください


とお願いし,本当に1週間でフル復帰した。

ならし保育中,同じ0歳児クラスの子どもたちが1人,また1人と登園しなくなり,とうとうムスメリゼだけになってしまった。

園全体でも登園している子どもは10人にも満たない。

あの大変だった時期,自身も感染のリスクを負いながら嫌な顔せず子どもたちをみてくださった園の先生方には感謝しかない。

緊急事態宣言が明けても0歳児クラスに子どもがほとんど戻ってこなかったので,他のお母さんたちは皆仕事復帰をやめ育休を延長したのだろう。



緊急事態宣言中。

世間が引きこもり生活を余儀なくされたあの期間。

我が家の子どもたちは保育園も外の施設もフルで利用していたわけだ。

家の中に悲壮感はなく,変わらずドタバタの毎日。

しかし,そのせいで,嫌な思いもした。

本当に色々あった。


病気は怖いものだけれど,もっと怖いのは正体がわからないこと。人々の不安感からくる行動の結果。

ムスコスは,なんとなくそれを感じ取っていたように思う。





緊急事態宣言中


毎日ムスコスはなぞぺーと国語のワークをコピーしたものを持参してお友達の待つ場所に行く。プリントが終われば思いっきりお友達と遊ぶ。お弁当を食べて18時に家に帰ってくるという生活だった。






新型コロナウイルスの流行により子どもたちの学びの場は奪われ,多くの楽しみが消えた。一方でコロナの流行がオンライン教育を加速させた。物理的な壁を無くしオンライン上で柔軟かつ多様な学びの場が増え,我が家も多く利用した。


2020年6月ごろより,いろいろな活動が再開し始める。オンラインで手軽に,気軽に,いろんな講習を受ける機会を得られるようになり,それはムスコスにとってとても良い学びの場となったが

やはり子どもの感性は五感を使って磨かれていくものだ。

体験型プログラムが再開されたら,ムスコスが興味を待ったものはひとまず何でも参加させた。

彼はそこで自分の「好き!」を見つけたし,自身の師を得ることもできた。



ムスコスは頭の中でわけわからんことをよく考えている。

知識も無いし思考力もまだまだ未熟だから,親にしてみたらめっちゃくちゃくだらないしアホくさい内容でガンガン訂正したくなるのだが,彼は真剣に考えている。

でもね,そういう話,小学校のお友達にはしないんだって。

こういう話をするのは夫か私,あとは彼の師にだけ。僕の話理解してもらえないからって。(我々も実は理解し難い)



僕の好きな⚫︎⚫︎についてはあそこに行ったらいっぱい話せる。

✖️✖️は学校とは違うことができる場所。

僕は⚪︎⚪︎先生みたいになりたい!



といった感じで,ムスコスは学外活動を目一杯楽しんで過ごす。

学校生活が再開しても,特に心配なさそうに見えた。友達と遊ぶのを心底楽しんでいた。

学校の授業も楽しんでいた。

興味がない授業では全力で折り紙か読書をして過ごしていたけれど(笑)


ムスコスは自分を場所場所で使い分けているようにも見える。




自分を持っている。

周りを気にしない。




これは強みであると思う。


ムスコスの学校生活がうまくいったのは

ムスコスが一つの場所に囚われなかったことと

1,2年生の時の小学校の先生(神先生だった)と学外の師に恵まれたからだと思っている。






ムスコスが就学後にやって良かったこと

オンライン学習や体験,学外活動について次に書いてみます。

我が家と同じような悩みを抱えているご家庭の参考になれば。