十一月六日
深夜二時
天気晴れ。
手がかじかむ寒さの中
私は犬の散歩に出かけた。
空を見上げると、そこには数えるほどの星しかない。
再び目線を下ろすと、
辺りは数メートル先の壁しか見えない。
昨日まで憧れていた高くそびえたつマンションも、
今日はただの白い壁にしか見えない。
犬と歩く散歩道、周りを見渡すとそれぞれが勝手に色を放ち光っている。
私はその光を避けるように
どんどん暗闇へと歩き出す。
やがて辺りは静まり返り、
手元に持っている携帯電話と信号機だけが静かに色を変える。
私は音楽を聴きながら歩き続ける。
午前二時半。
私は再び空を見上げる。
そこにはやはり数えられるだけの星が寂々と光を放っていた。
私は立ち止り振り返る。
そして下を向き元の光へと歩き出した。
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つむぎは夜の散歩が大好きです。
夜の散歩はつむぎに自らを振り返る時間なんです。
東京に憧れて、
眠らない夜に浸り、
いつか高いビルに住みたいと思っていたけれど、
わたしが本当に目標にしていたものははたしてここなのか、
そんなことを考えた夜でした。