S先生を偲ぶ


西日本にある病院の緩和ケア病棟の部長が亡くなられた。
残念だ。
悲しい。

Img_2530

S先生は、今年4月まで仕事をなさっていた。
もちろん、すべてわかっていながら、自分のがんの苦しみを横において、患者さんの痛みを和らげようと、必死に働いた。

S先生が、鎌田に会いたいといわれたと聞いて、色紙を贈った。
とても喜んで、大事にしてくれていたという。

その後、いよいよ厳しい状態にあると知らされた。
『よくばらない』(PHP研究所)という本に、S先生の仕事のすばらしさを書いてお送りした。
ぼくの本を胸に抱きしめて、喜んでくださったという。

今日から、日本ホスピス・在宅ケア研究会が鳥取で開かれている。
ぼくはこの記念講演で、S先生にささげます、と話すつもりでいた。
S先生の病院の職員も何人か来るだろう。
しかし、間に合わなかった。

ぼくたちは丁寧に命をみつめ、支え、尊び、そして、いつかぼくたちも、支えられ、看取られ、葬られるときがくる。
それが、人生。
S先生、本当に長い間、ご苦労さまでした。
若くして先生はお亡くなりになりましたが、S先生の医療は消えないと思います。

「いい患者は奇跡を信じない」
すごい言葉。その理由も書いてある。

最後の10カ条目は、ギャフンといわされた。
「いい患者は、医者がご臨終ですと言ったら、死んだふりをする」

もう、大笑いだ。
長生きのヒントが、いっぱいあふれている。
このごろ、ちょっと笑いが少ない人は、ぜひ。

1、糖分を増やす。
2、塩分を多くする。
3、脂肪分を多くする。
4、アルコールを多くする。どんどん飲ませる。飲んで帰ってきたら、家でも迎え酒。
5、孤独にさせる。家族で話していても、お父さんが入ってきたら、みんな黙っちゃう。
6、無趣味。趣味があったら取り上げる。
7、寝不足に追い込む。
8、ストレスをためさせる。
9、家族みんなで「お父さん、元気がないわね。顔色が悪いわね」と言いまくる。
10、老化現象をみんなではやしたてる