「被害者遺族が訴訟を起こせば……」『絶歌』出版の“酒鬼薔薇聖斗”現在の住所・名前が暴かれる日
2015年6月18日 18時0分
日刊サイゾー
「酒鬼薔薇聖斗」の“現在”が、公にさらされるかもしれない。
「出版差し止めは難しくても、被害者の遺族がこの本の内容に対し損害賠償を求める訴訟を起こせば、
結果的に被告の名前や住所が公に出てしまうことになる。
いま複数の弁護士が、その動きを後押ししようと動いている」
ある弁護士の情報では、すでに遺族に近い弁護士が「酒鬼薔薇聖斗」の住所や名前を把握、遺族の希望さえあれば訴訟を起こせる状況にあるという。
1997年に神戸連続児童殺傷事件を起こした自称
「酒鬼薔薇聖斗」は先ごろ、手記『絶歌』(太田出版)を出版したが、被害者の遺族からは抗議の声が上がっ ているほか、
著者名が少年法で守られたままの「元少年A」であることや、
ナルシスティックで自己顕示欲が見て取れる内容に、
世間からの批判が巻き起こって いる。
アメリカではニューヨーク州で犯罪者が自らの犯罪行為を
ネタに出版、販売して利益を得ることを阻止する
「サムの息子法」と呼ばれる 法律があり、
犯罪行為を商業利用することを禁じている。
同様の法律は他州や世界各国で類似したものが存在するが、日本ではこれがないため、「酒鬼薔薇聖 斗」は出版元の
太田出版ともども、堂々と利益を手にできる状況だ。
「酒鬼薔薇聖斗」は、児童の首を切るなど2人を殺害した上、新聞社に 「挑戦状」を送るなど、あまりに残酷な事件を起こしながら、少年法の適用で罪には問われず、医療少年院を経て2004年に社会復帰した。
社会に守られて更 生の道を進んだ元少年犯罪者が、
被害者遺族をさらに痛めつけるような本を出版したことで、
遺族からは出版社に回収要請があった。
しかし、現時点では法的に これを差し止めることは難しい。
「でも、今回のケースを契機に新しい日本版の『サムの息子法』を作りたいと考える弁護士も少なくないです。
そのために大きな波風を立ててきっかけ作りにしようと
話している弁護士もいて、32歳の酒鬼薔薇聖斗が、
少年法そのままの匿名で、過去の犯罪をビジネスに
利用したことに対する報復として、
合法的に著者の現在を白日の下に引っ張り出すための
裁判案を練っています」(同)
ネット上には酒鬼薔薇聖斗に妻子がいるなど確証のない話も書きこまれているが、この弁護士によると「それよりも、もっと驚くべき社会復帰後の過去がある」という。
「こ れは以前、彼を支援していた人脈から漏れ伝わってきた話だそうですが、それが事実なら更生プログラムの失敗ともいえる話で、世間からの反発はより増すで しょう。
もし彼の実名と住所が表になる合法的な手段が取られた場合、おのずとこの話も暴露されるかもしれません」(同)
酒鬼薔薇聖斗は本の中で、ネットカフェやカプセルホテルを泊まり歩く生活をしていたと記しているが、事件を追ったある記者からは「退院した直後の時期、セレブの出入りすることで有名な都内の超高級マンションに滞在していた」という話も聞かれる。
いずれにせよ、記者の間でも続々と現在の生活についての情報がキャッチされており、このまま「少年A」でいられるとも
思えない状況だ。
「酒鬼薔薇聖斗」は 本のあとがきに「自分の言葉で、
自分の想いを語りたい。自分の生の軌跡を形にして遺したい」
「僕に残された唯一の自己救済であり、たったひとつの生きる 道」と自己愛に満ちた出版理由を書いているが、
自分の身元が明らかになったとしても、
堂々とその姿勢を貫けるのだろうか?
(文=ジャーナリスト・片岡亮)
*サムの息子法
ニューヨーク州の「サムの息子法」と呼ばれる法律は、 犯罪者が手記を書くなどして当該犯罪行為を基に収入を 得た場合、 遺族など被害者側の申立てにより、手記出版による収益を取り上げる事ができるというもの。
1976年に、大手出版社がニューヨークで起きた
【連続殺人事件の犯人】に 手記を書かせて売ろうとした事がきっかけで 制定されたもの。 その後、 1984年に
連邦レベルでも犯罪被害者法が制定され、
出版による収益だけでなく、没収された保釈金や犯人の 差押財産も基金として 遺族や被害者のために
分配される仕組みができた。
(転載終了)
世間の中でずっと潜んで生きていれば
ともかく、自分から表に出来てきたのですから
実名、顔くらいは暴かれて当然でしょう。
日本でも「サムの息子法」のようなものを
作る必要があります。
そして同時に少年法を改正、あるいは
廃止すべきです。
善良で何の落ち度もない人が被害を受け
犯人側はあらゆる手立てをしてもらい
保護され庇ってもらえる。
そんな日本に正義はない。
真面目な人が報われる、そんな社会であるべきです。