「平和憲法」めぐみさんを守れなかった 日本は危険な無防備国家

産経新聞 2013年7月19日(金)12:00

 



拉致被害者の有本恵子さんの父で、

拉致被害者家族会副代表である明弘さんから

先日、筆者あてに手紙が届いた。そこには、こう切々と記されていた。

 「拉致問題が解決できないのは、わが国の争いを好まない憲法のせいであると悟ることができました」

 手紙には明弘さんの過去の新聞への投稿文と、

拉致問題の集会で読み上げた文章が同封されて

いて、やはりこう書いてあった。

 

「憲法改正を実現し、独立国家としての種々

さまざまな法制を整えなければ、

北朝鮮のような無法国家と対決できません」

 実際に外国によって危害を被り、

苦しみ抜いてきた当事者の言葉は重い。

 

◆のんきな主張横行

 一方、参院選へと目を転じると、候補者たちの政見放送や街頭演説では「戦後日本は現行憲法が

あったから平和が守られた」といったのんきで、

根拠不明の主張が横行している。

 だが、いまだに帰国できない拉致被害者やその家族にしてみれば、日本が「平和な国」などとは

思えないはずだ。日本は、人さらいが悪事を働いても目を背けるばかりで、被害者を取り返せもしない危険な無防備国家だったからである。

 「日本の戦後体制、憲法は13歳の少女

(拉致被害者の横田めぐみさん)の人生を

守れなかった」

 安倍晋三首相は2月、自民党憲法改正推進本部でこう訴えた。

「再登板した理由の一つが、拉致問題を

解決するためなのは間違いない」(周辺)という首相にとって、現行憲法は実に

歯がゆい存在なのだろう。

 首相は「文芸春秋」(今年1月号)では、

「(憲法前文が明記する)平和を愛する諸国民が

日本人に危害を加えることは最初から

想定されていない」と指摘し、昭和52年9月の

久米裕さん拉致事件に関してこう書いている。

 「警察当局は、実行犯を逮捕し、

北朝鮮の工作機関が拉致に関与していることを

つかみながら、『平和を愛する諸国民』との対立を

恐れたのか、実行犯の一人を釈放した。

その結果、どうなったか。2カ月後の11月、

新潟県の海岸から横田めぐみさんが拉致された」

 

こうした問題意識を持つのは首相だけではない。

日本維新の会の石原慎太郎共同代表も7月13日の演説で、拉致問題と憲法9条についてこう言及した。「(北朝鮮は)日本は絶対に攻めてこない、

本気でけんかするつもりもないだろうと、

300人を超す日本人をさらって殺した」

 

◆「国の責務明示を」

 「殺した」との断言は乱暴過ぎる。

とはいえ、現行憲法では国民の基本的人権(生命、自由、財産)が十分に守れないのはその通りだろう。産経新聞が4月に「国民の憲法」要綱を発表した際、横田めぐみさんの父、滋さんはこんなコメントを寄せている。

 「日本が国際交渉に弱いといわれるのは、

強く出る(法的な)根拠がないからではないか。

(産経要綱が)国民の生命、自由、財産を守ることを国の責務と明示することは、非常に大きなことだ」

 現行憲法を「平和憲法」と呼び称賛する人には、

こうした声は届かないようだ。

(政治部編集委員 阿比留瑠比)



(転載終了)



*私も拉致事件が公になり

概要が明らかになったとき

思った。


なんだ、今まで護憲派が言っていた

憲法があるから(九条)日本は

平和だったといい続けていたのは

間違いだったんじゃないか、と。


わが国の同胞が、何の罪咎もない

無辜の人々がある日突然浚われ

家族から引き離され

他国へ連れて行かれる!

そんな戦慄すべき事件が起きていて

めぼしがついていても何も

出来なかったということ。

「九条」があったから平和だった?


同胞が他国に浚われていたのに

何が平和だ?



今でも「九条」絶対視の人々が

少なからずいる。

その人たちに問いたいものだ。


拉致された人々のことはどう思うのか?

どうするつもりなのか?


憲法改正は絶対すべきではない、

と公言するアニメ監督がいる。


貴方の中のヒューマニズムは

ただ「日本が悪かった」と

糾弾することだけなのか。


ある日他国に人生を奪われた

同胞のことを少しでも

考えることはないのだろうか。