杉並区長だった山田氏。
成人式で話されることは毎年ほぼ同じ内容だったという。
それは同じ二十歳(はたち)で
特攻隊に志願した青年達の遺した手紙を読む、
というものだった。
父母への今日までの感謝と
弟妹らへの思い、国を守る気概と覚悟
それらが切々と述べられた手紙。
どこも大はしゃぎで騒いで話題となる
近年の荒れる成人式。
だが
山田氏がその話をするとその会場は水を打ったように静かに
なったという・・・・。
そしてそのあと、感動しました、
今まで考えたこともなかったが
私も何か役に立ちたい、というような
感想を綴った便りがごまんと届いた。
話して聞かせよう、先人の尊敬すべき言動を。
誰のおかげで今日があるのか。
誰のおかげで日本は植民地にならずにすんだのか。
分断された歴史を、大人がつなげる努力をしなければ
ならないと思う。
「あとを頼む」と日本の為にその身を捧げられた
先人の思いを受け継ぐことが
遺されたものの責任だ。