麻生首相、米アカデミー賞ダブル受賞に「よかったんじゃないすか!」

2月23日20時58分配信 産経新聞


 麻生太郎首相は23日夜、首相官邸で記者団の質問に答えて、米アカデミー賞で、滝田洋二郎監督の「おくりびと」、加藤久仁生(くにお)監督の「つみきのいえ」がそれぞれ外国語映画賞、短編アニメーション賞とダブル受賞したことについて「あぁ、よかったんじゃないすか!」と喜びを語った。ぶら下がり取材の詳細は以下のとおり。

 【米アカデミー賞】

 --米アカデミー賞が発表され、日本の「おくりびと」が外国語映画賞、「つみきのいえ」が短編アニメーション賞を受賞した。ダブル受賞の快挙だが…

 「あぁ、よかったんじゃないすか! すごくめでたいことなんじゃない? あの、日本の映画とかアニメーションっていうのは、いろいろ、いいものがいっぱいあるんだと思いますんで、そういう評価が得られたってのは、すごくいいことだと思いますけどね」

 【教科書検定】

 --首相は昨日(22日)の青森市での自民党県連セミナーでの講演で「われわれはいい加減な教科書を変えた」と発言した。政治の力で内容を変えさせたとも受け取れる発言だが、検定制度の趣旨からして、政治的介入はあってはならないと思うが…

 「そりゃあ、当然ですよ。そりゃ当然です。あの、教科書検定っていう制度がありますんで、それによって…確かあれは、ペットは家族の一員、というような話だったんじゃないですかねぇ、ありゃあ。それはちょっと違うんじゃないかということで、あれは、検定に関して、ペットの表現を変えた、たぶんその例だったと思いますけどねえ。私の記憶では」

 --教科書を変えさせたということについては…

 「いや変えた、変えさせたって言ったのかもしれませんけども、あれは教科書検定委員会?だったっけな、教科書検定委員会(教科書検定審議会)が変える。そこが責任です」

 【日教組批判】

 --同じ講演で「日教組と戦う、それが自民党だ」という趣旨の発言があった。昨年9月に辞任させた中山成彬国土交通相の「日教組をぶっ壊す」という発言について首相は「甚だ不適切だ」とおっしゃっていたが、首相はかなり強い言い方…

 「あの、日教組から支援されてる政党がある。私どもはそこと選挙で戦っていくという趣旨です」

 【教科書検定】

 --教科書の件だが、「変えさせた」という文言通り聞くと政治介入をしたというふうにしか受け取れないが

 「あのそりゃ、そういう意味ではありません。教科書検定…なんだっけ(秘書官が「審議会」と後ろから助言)、検定、検定委員会が、変える。そこが責任を持って変えると」

 【内閣支持率】

 --各社の世論調査で内閣支持率が軒並み下がった。毎日新聞では11%で前回より8ポイント下がり、歴代内閣で3番目に低い数字になっているが

 「あの、世論調査についてはいつも同じことしかお答えしていないと思います。あのー、謙虚に受け止める、ということを申し上げてると思いますが」

 --首相がいつもおっしゃっているのは、真摯(しんし)に受け止めると。で国民の最大の関心事は景気対策であると。予算通過を最大の課題としてやっていきたい、とおっしゃっているが、予算が通れば支持率が向上するという認識か

 「少なくとも、景気対策というものは、今われわれが言っても野党の反対でできていませんから。でしょ? そういった意味では、基本的には予算というものをわれわれは立案をして、審議を頂いていますけれども、例えば補正予算は参議院も衆議院も通過した。しかし、参議院で関連法案をどういう理由だか知りませんけれども、参議院の方で野党の反対で通っていないから、例えば定額給付金の話にしても、高速道路の1000円の話にしても、いずれも実行できない。これが事実ですから。どうして反対されてんだか、1000円のあれに反対なのかよくわかりませんけれども、とにかく実行されていませんから。ですからそこのところはきちんとやれるようにする」

 「これが私どもにとっては、予算を通過させる、いろいろなその他、計画をしていますけれども、それをきちんと実行せしめるというのが景気対策の一番だと。私どもは、そうずーっと言い続けていますんで、それが実行できる。これが一番です。それによって直ちに支持率が上がるか、そういった単純なもんだとも思いませんけどね。しかしこの予算の景気対策、私はこれが国民の最大の関心事だと、僕はそう思ってます」

 【訪米】

 --首相は今回訪米されるが、具体的な成果としてどのようなことを考えているか

 「そうですね。国際的な金融危機、テロ、地球環境問題などなど、今世界では問題は山積してると思っております。そういうときに、こういった大きな経済危機が来たために、いろいろな国々はそういったものに対する対応ができかねるというようなところも多い。しかし、経済規模で世界第1位の日本と…いや、アメリカと、日本が一緒になってこういう世界的な、なに…、かつ長期的な問題にきちんと対応していこうという結論を両方で共有していく、というのが一番大事なところなんではないかと。安全保障含めていろいろありますから。そういった問題を2国間だけに限らず、世界的な問題、そういった問題をきちんと対応していけるように、双方の意志を共通の認識を持ち合いたい、分かち合いたい。そう思ってます」

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最終更新:2月23日20時58分



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米国へ発たれました。


粛々とやるべきことをやっておられます。