「ふわあぁ」


   「・・・・・・・・」


   ベンチに座って約十分。


   「やばい 眠い たおれる」


   「別にいつも通りの時間で行くんだったら


   普通に起きればよかったじゃないですか」


   「んー・・・てゆーか、歌織ちゃん眠くないの?」


   「わたしはいつもこの時間には起きてますから。」


   「へぇ・・まじか。すげぇな」


   「・・・・・・・・」


   本当は予定の時間の1時間前に起きていたから、すごく眠い。


   (今日はたくさん嘘ついたな・・・)


   話すのが気まずかったから、歌織は小説を読み、先輩は


   音楽を聴き始めた。


   「「・・・・・・・・」」


   どれくらいたっただろうか・


   「・・・すー・・・・・すー・・・・」


   先輩が音楽を聴きながら眠ってしまった。


   (え・・・・電車もうすぐ来るのに・・・・・)


   すると先輩は歌織のほうにもたれかかってきた。


   (・・・・・・重・・)


   幸い、歌織たちの他には誰もいなかった。


   多分、もうこの駅を使う生徒は朝連があったのだろう。


   ――まもなく○○駅方面の電車がまいります


      黄色い線の内側までお下がりください――


   「先輩、もう電車きますよ!」


   「んーーラーメンは好きだー」


   (はぁ?!)


   「先輩、せーんーぱーい!!起きてください!!」


   ゆさぶってみたが、起きる気配はない。


   (・・・・・・・)


   ――カタンカタン― カタンカタン――


   「・・・・・・・・」


   「すー・・・・・すー・・・・・」



     プシュー



   ドアが歌織たちの前で開いた。


   「先輩!行きますよ!!」


   大声を出しても起きない。

  

   車内の人たちが不思議そうに2人を見つめる。



     プシュー



   ドアが閉まる。


   電車は2人を置いて、ホームから去って行った。


   (完全に遅刻だな・・・・・)


   もう次の電車では間に合わず、そのまま小説を読み始めた。


   (少しくらいなら寝かせてあげるか・・・・)


   「すー・・・すー・・・」


   朝早く起きすぎたせいか、歌織もウトウトしてきて、ついには


   先輩の肩にもたれかかって眠ってしまった。