苦しい時こそ
正しい道を行け
抜苦(ぼっく)の術は正業(せいぎょう)にあらざれば得ず
『平城天皇灌頂文(へいぜいてんのうかんじょうもん)』
正しいことを正しい方法で続ける
「苦しみから脱する方法は、正しい修行以外にない」と空海は言っています。
仕事でも芸事やスポーツの練習でも、つらく苦しい状況が続くと、ついつい逃げ道を探してしまいがちです。責任を人に押しつけたり、手抜きをしたりサボったり・・・・・・。
しかし、そうして脇道に逃げようとすると、大きなミスをしたり、ケガをしたり、信用を失ってしまったりと、だいたい良い結果は待っていません。
世界最高の料理人と言われ、三ツ星シェフの代名詞でもあったジョエル・ロブションという人が、日本料理学校で講演をしたときのこんな話があります。
ある生徒が「あなたのように素晴らしい料理を作れるようになるには、どうすればいいのか」と質問しました。
ロブション氏は、「いちばん大事なのは、仕事を正確にこなしていくこと」と答えました。
「目の前の仕事を正しいやり方で、毎日、毎日、誠実にやり続けること。
そうすれば苦しい状況ができても乗り越えられ、いつかあなたにしか出来ないような素晴らしい料理が作れるようになる」と。
苦しいときこそ、正しい道を貫くことです。
それが次の大きなステップにつながっていきます。
「 生き方が変わる!
by 空海 黄金の言葉」 名取芳彦(元結不動 密蔵院住職) 監修
宮下 真 著
・・・・では、では