日本語「水調歌頭」訳注

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先日、寝れないの夜更新した漢詩、友達の何人が詩の意味が教えてほしいって頼まれた~うれしいにゃ~


皆さんの要望に応えるため、インターネットで訳注を調べた、以下アップし~ま~す~キラキラよろしく~


ブログを読んでくれたみんなさんは漢詩も好きて言ってくれて、ありがとう~Wハート




水調歌頭
丙辰の中秋,歡び飮みて旦(あさ)に達す,大いに醉ひて,此の篇を作り,兼(く はえ)て 子由を懷(おも)ふ。


明月 幾時よりか 有る?   「明月幾時有」
酒を 把りて  靑天に 問ふ。「把酒問青天」
知らず  天上の 宮闕は,  「天上宮闕」
今夕 是れ 何れの年なるかを。「今夕是何年」
我 風に乘りて  歸去せんと欲すれど,「我欲乘風歸
又た恐る  瓊樓 玉宇の       「又恐瓊樓玉宇」                                         
高き處  寒さに勝(た)へざらんことを。「高處不勝寒」
起舞すれば  淸影 弄(したが)ひ,  「起舞弄淸影


ぞ似ん  人間(じんかん)に 在るに! 「何似在人間」

朱閣に 轉じ,             「轉朱閣」
綺戸に 低くして,           「低綺戸」
照らされ  眠ること 無し。      「照無眠」
應(まさ)に 恨み 有るべからざるも, 「不應有恨」
何事ぞ  長(つね)に 別かるる時に向(お)いて圓(まどか)なる? 「何事長向別時圓」
人に  悲歡 離合  有り,           「人有悲歡離合」
月に 陰晴 圓缺  有り,            「月有陰晴圓缺」
此の事  古(いにしへ)より 全(まつた)きこと 難(かた)し。「此事古難全」
但だ願はくは  人 長久にして,        「但願人長久」
千里  嬋娟(せんけん)を 共にせんことを。  「千里共嬋娟」




訳註:

丙(ひのえ)辰(たつ)の中秋(の明月の夜),歡んで(酒を)旦(日の出)に達するまで飮み,大いに醉って,此の篇を作り,くわえて,弟の子由(蘇轍)を懐憶する。






明月幾時有:明月は、いつからあるのか

把酒問青天:酒の杯を持って、人の運命をみつめる青に問いかける。

天上宮闕:天上世界の宮殿。月世界の月宮殿、廣寒宮。

今夕是何年:今宵は、どの年になるのか。

我欲乘風歸去:「我」とは、月世界の人間(神仙)のことになり、わたしは風に乗って(月世界へ)戻りたい。

又恐瓊樓玉宇:月の世界の廣寒宮はなのをおそれる。

高處不勝寒:高いところは寒いので、寒さに耐えられない。

起舞弄淸影:舞いだせば、影も一緒について踊り出す。

何似在人間:(高い処の寒い宮居は)どこが人の世(のすばらしさ)に似ているのだろうか。

轉朱閣:(月光が)美しく装飾を施した楼閣の上を動いても、やはり月光は射しかかってきている。

低綺戸:月が低いところにあるので(光が差し込んでくる)。 

照無眠:(月が低い位置にあるので、光が差し込んで来、)月光に照らされて、寝付けない。

不應有恨:恨みごとがあるわけでもあるまいに。

何事長向別時圓:どうして、いつも別離の時は円い(全てがそろったという)形をしているのか、矛盾しているではないか。

人有悲歡離合:人には悲しみと歡び、離れることと合うこと(という、正反対のこと)があり。

月有陰晴圓缺:月には姿を現したり隠れたりすることがあり、また、円くなったり缺けたりするようなことがある。

此事古難全:人の世の悲歡離合や、月の姿の陰晴圓缺の変化については、昔から、理想通りにすることは難しい。物事は昔から思い通りにはならない。

但願人長久:(離れている人と会うことは、叶わないことだが)ただ、(せめて)、願わくば、人が建康で長生きできて……できるように。

千里共嬋娟:遥か離れた所にいる我々兄弟だが、この中秋(仲秋)の明月(名月)の夜だけは月を共にして過ごそう。