駅に迎えに行くと


いつも車の中で学校であった事を話してくれた


大人色のリップや


煙に隠れる横顔を見ていると


背伸びをしているようにしか見えなかった


子供扱いされるのを嫌がっていたし



夜中に待ち合わせした場所を間違えて


ずっと待たせてしまった事もあった


それでもずっと笑顔だった



あれからかなりの年月が経ったけど


年に数回その場所を通る時がある


家の前には青い三輪車があったから


男の子なんだろう



星空をみながら二人で将来の夢を語り合ったり


このまま朝が来なければいいのになんて言葉を交わしたり


そんな時もあったけど


それでも二人は別々の道を歩んだ




あのコーナーを曲がると見えてくる風景は


あの頃と変わっていなかった


大人色の唇に触れた場所も


あの頃と変わっていなかった



【NEO ACOUSTIC】
Goodbye Sunday - Everything But The Girl (1988)