通夜葬儀の打ち合わせのとき、


「ご主人がお好きだった曲を流しますよ。何がすきでした?」


と葬儀社の方に聞かれ、


私はわからなかった。

ベッドの上でほぼ一日を過ごすようになり、

一日をどう過ごしてるの?と聞くと、

サブスクで映画や音楽を聞いてると本人は言ってた。映画は戦い系のアニメをみてたのは聞いてた。けど、音楽は、、?


知らない。

本人のスマホを見てもわからない。

私は音楽に興味があまりなくて、ささいだけどそんな話しもしてなかったんやなととても切なく、残念に思った。


そんな何気ないこと、本人がいたらさっと聞けてたのにそんなことも聞けなくて、もう何にも聞けなくて、もう永遠に聞けなくて、、


身近な人を失うってそういう事なんだって頭ではわかってても、飲み込もうとしても飲み込めない苦しさがある。


私は、主人の闘病中


ザ ブルーハーツの曲が頭に浮かぶって前にブログに書いたけど、


私が旦那の体調のアップダウンをみていて精神的に辛いときにはユニコーン時代の奥田民生が歌ってた「大迷惑」の中の「この悲しみをどうすりゃいいの?誰が僕を救ってくれるの?」っていうフレーズだけが繰り返し頭に流れていた。


本人にも不十分だったけど家族に対するメンタルケアは皆無だった、ホスピスのない旦那の病院では。


職場でも直属の上司(おばちゃん)は何でも聞くだけ聞いてくるから何でも話してた。けど、旦那の体調が大分悪くて付き添いたいのでと休みを伝える時さえもいつも微妙な顔をし、根掘り葉掘り。。そしてチクりチクり言ってくる。心をえぐられる思いがしてた。


日々、体調が悪くて弱ってる旦那を見るのもとてもとても辛かった。このまま逝ってしまうんじゃないかと不安で、不安で、明日は旦那が良くなりますように、、そんな気持ちを込めて


ケロポンズの「虹」も何度も何度も口ずさんだ。


「虹が虹が、

空にかかーて、

君の君の気分も晴れて、

きっと明日はいい天気、

きっと明日は良い天気」

ってフレーズを。


不安なときは仕事中でもいつでも。

本人はもちろんだけど、みてる家族も同じように辛くて辛くて。

普通に仕事をしてるのが本当にキツかった。


こんな思いをしてる家族は他にも沢山いるだろうなと思う。


私は、何かを起こす力もコネもないけど、こういった部分がもっと改善されて、患者さんにも家族にも手を伸ばした人だけにでなく、誰にでも手をさしのべてくれるサポート体制ができたら良いのになと強く思った。