Xアメブロを使い、刑務所の中で感じている事・考えている事を発信していますが…

外にいた頃は自分自身の事はおろか『人生』『人間は』と言うような哲学的な事は全く考えてなくて、今発信している内容なんて絶対自分の脳みそからは出てこなかったと思っています。


もちろん進学や就職、転職などの場面では、それなりに人生について考えていましたが…

今考えている深さと比べると「あれは考えてたうちに入らないな」と言う気持ちです。


ただ、元々の性格はそこまで変化しておらず…

大きく変わったのは、『考え方』『視点』でその『きっかけ』を考えると…

やっぱり逮捕されたことです。


noteで綴っているように留置場の生活では、トコトン生死感や魂、人生などについて考え抜き、拘置所生活と合わせ約2年間「毎日死にたい」と思いながら…

自分が被害者に何をしたのか…

被害者はどんな想いで事件の後から今、現在まで苦しみ続けているのか…

俺が死んだら親はどんな気持ちになるのか…

など、ありとあらゆることを考え続けた日々でした。


そして留置所にいた時、ちょっと不思議なオーラを放っていた1人の被疑者と出会い…

1冊の本を紹介されたことが1つの分岐点でした。

斉藤一人さんって人がいて、その人の言っている事、面白いから騙されたと思って1冊読んでみてよ。きっと今の○君に大切な事が書いてあるから」と言われ、軽い気持ちで読んだら…

本当に全ての言葉が自分の心に思いっきり刺さり…

なんと言っていいか分からないぐらいの衝撃を初めて、本から受けたのです。


そこから何十冊と斉藤一人さん関連の本を貪るように読み漁り「俺の人生の指針は間違いなくこの人だ!」と確信し、少しでも「齊藤一人さんのように生きるんだ」と思って生活してきました。


ただ、今の工場に来てから、前の工場とは別次元の人間関係に悩みまくっていましたが…

以前#13で話した自分なんかの何倍の人間力のある懲役と出会い「こういう考え方は俺にはなかったぞ」と思わされることがたくさん出てきました。


更にずっと手紙で色々な話を聞いてくれている10歳以上年上の外の友人も自分とは比べ物にならないほど柔軟な視点を持っていて…

この2人の考え方を吸収していくうちに「あれ…俺が今まで考えていた事って、自分を高めるための生き方や視点だけで…自分とは違う考え方をしている懲役のことを理解しようとしてたのか…?」と疑問が湧いてきたのです。


それからは…「俺とは全く違う考え方だけどこういう価値観もあるし、どっちが正しいとかは無いよな」とか、「俺が性依存症と言う病気を持っているように…この人は間違いなく、境界性パーソナリティ障害だと思うからいちいちイラついてじゃダメだ」って様々な視点で考えられるようになると…

ずっと苦しかったストレスがだんだんと減っていったのです。


考え方や視点を変えたり、正しい知識を得ることで、こんな風に物事を捉えられるようになるのか…と学ばせてもらったのと同時に、自分の未熟さを改めて痛感させられました。


『変わるきっかけ』は誰にでもあるからこそ1人の人間として少しでも成長できるようにこれからも生きていきたいです。


今回も読んでいただき本当にありがとうございました。

感謝しています。

@懲役25年受刑者