【タイトル】 北欧で見つけた気持ちが軽くなる暮らし

【著者】 桒原さやか

【出版社】 ワニブックス

【発行日】 2020/10/2

【読了日】 2022/6

 

【読んだきっかけ】

北欧に興味があり、漠然といいなと思っている。

なぜ好きなのか考えてみると、行きつくのは、フィーカ(fika)。北欧のテキスタイルや、マリメッコ、アラビアなどのわくわくする食器や雑貨も好きだが、突き詰めると、フィーカの文化が好きなのだなと気づく。フィーカがある暮らし、北欧の暮らしが知りたいと思い、こちらの本を読んでみた。

 

【感想】

北欧での、生活を楽しもうとする知恵や工夫がいろいろ読めて、また、写真が癒されたりすてきだったり、とても興味深かった。以下はとくに興味深かったもの。

・ノルウェーは物価が高いこともあり、3食自炊が基本。自炊を続けるために、金曜夜はタコス、土曜昼はミルク粥など決めておいたり、特別な日でない限り手間のかかる料理はしない、疲れていて自炊ができないときは冷凍ピザが定番、など、毎日の食事を乗り切る工夫がされている。ささっと食事を済ませたら余暇を思い切り楽しむ。頑張りすぎなくていい。

・家の中でただただリラックスした時間を過ごすことが何よりもの楽しみ。スウェーデンでは「ヘンマクヴェル(hemmakväll)」=夜に家でゆっくり過ごす、スウェーデンでは「フレーダーグミース(fredagsmys)」=まったり金曜日、などの言葉もある。

・「飾り」と「飾りではないもの」の区別がはっきりしている、飾りでないものは収納している。また、ものを置く場所が決まっている、決まっていないものはINBOX(一時保管スペース)に置き、順次置き場所を決めていく。すっきり暮らす工夫。

・合理的に家事をする。いかに家事を短時間で終わらせるか。買い物は週に一度まとめ買いなど。何のためかというと、家族でゆっくり過ごすことや自分の時間を持つことを大切に思っているから。

・同様に、効率的に仕事することを常に意識。ノルウェーのほとんどの会社は8~16時が定時。ランチは15分。仕事のメリハリを作ったり、会議を最小限にしたり、スタッフの責任範囲を広くしてスピードアップを図るなど、工夫がある。よく、北欧や海外は残業が少なく、自分の暮らしを大切にしながら仕事ができる環境がうらやましいと思っていたが、そのための工夫が当然あることに気づかされた。与えられるものではない。

 

なにを大切にして暮らすか考え、それを守るためにがんばる、かといって、自分を追い立てたりしないような暮らし、いいな。