昨年秋にドイツに旅行した。目的はリーメンシュナイダーの彫刻を見ること。リーメンシュナイダーの名は、日本ではまだまだ知られていないが、素晴らしい木彫祭壇を作った彫刻家。


 

image

 

存命中はヴュルツブルク界隈では名の通った彫刻家で作品数も多いが、1525年の農民戦争の時、農民側につき、領主の大司教に刃向かった咎で投獄され財産も没収され、死後その名は忘れさられることとなった。

 19世紀の初めに彼の墓碑がヴュルツブルクの大聖堂脇で発見され、研究も進んでいった。

三十数年前に一度だけ、ローテンブルクとクレクリンゲンの木彫祭壇を見たことがあるが、言葉に言い尽くせぬ感動を覚えた。その地を再び訪れ、さらに彼が工房を構えたヴュルツブルクや皇帝皇妃の墓標があるバンベルクを訪れた。美味しいソーセージを求めてニュルンベルクにも。

 帰国後、この体験を本にまとめるべく、苦心してやっと本が出来上がった。特に表紙の制作も自分でやったので、苦労した。紙の本とkindle版。本を書いて良かったことは、自分の考えを突き詰めることができたこと。書く中でどうもうまく書けないということは、だいたい自分でもよくわかっていない事である。

 彫刻だけでなく、ネルトリンゲンやヴュルツブルクの様子やドイツの鉄道事情、食事も少しのせてある。ほぼ9ヶ月これに打ち込んで、ブログを書く余裕はなかったが、やっと今日キンドル版も仕上げたので、またブログも再開していきたい。

興味がある方は読んでいただけると嬉しいです。