ローテンブルクの聖ヤコブ教会の西端を設計したのは建築家,Niclaus Eseler Sr.と息子のNiclaus Eseler Jr.。その様式の特徴としてWerner Helmberger が同定したという “membrane-like web construction” この構造が彼らが携わったネルトリンゲンの聖ゲオルク教会のLauinger Kappelleにあるというので少し調べてみた。

Stadtpfarrkirche St. Georg in Nördlingen

Nördlingen, St. Georg Interior 

Tilman2007 - Own workCC BY-SA 3.0

 

この画像の左奥、上部が尖頭アーチの入り口が二つあるのがLauinger Kappelleらしいのだが,内部の写真は見つけられず。

Interior of St. Georg Nördlingen Photos by User:AndreasPraefcke CC-BY-3.0

 ローテンブルクの聖ヤコブ教会,ディンケンスビュールの聖ゲオルク教会、ネルトリンゲンの聖ゲオルク教会を比べると、リブ・ヴォールトやギャラリー付きの西端などの類似点も何となくわかったような気がする。ギャラリーの上にオルガンを設置するのは、いつ頃なのか、ネルトリンゲンは1977年の設置,ディンケンスビュールは1997年。その前に古いオルガンがあったのだろうが、新しいオルガン設置以前のギャラリーがどうなっていたか調べるのは、時間がかかりそう。

 

ネルトリンゲンについては前に一度書いたが,古地図でも現代の写真でも、町の真ん中にこの教会の塔が見える。

 こうしてみると、膜のようなweb  constructionとは天井のリブヴォールトのことかと思えるのだが? ドイツゴシックの他の建築家の仕事を知らないのでただの勘だが、この網の目のような天井はとても魅力的だ。