Life is beautiful というブログを観ていたらこれからの電子書籍を考える上で
非常に参考なる記事がありましたので、
紹介します。

記事名は
iPadのインパクト
/電子書籍のビジネスモデル

です。

簡単にいえば、電子書籍の場合、
どれくらい著者に売上が配分されるか?
という話です。

まず、今の紙媒体の書籍の価格構成比は以下のように
分けることができます。

* 紙代:6%
* 製版・写植代:12%
* 印刷・製本代:7%
* 編集コスト:3%
* 版元粗利:32%
* 著者への印税:10%
* 取次マージン:8%
* 書店マージン:22%

これが電子書籍の場合、どうなるかというと
以下のようになるようです。

* 紙代:0% (不要)
* 製版・写植代:?% (はるかに低コスト)
* 印刷・製本代:0%(不要)
* 編集コスト:?%
* 版元粗利:?%
* 著者への印税:?%
* 取次マージン:0%(不必要)
* 書店マージン:30% (AmazonもしくはApple)

電子出版となると当然
・紙代や印刷・製本代が不要(6%+7%)
・委託販売の必要もない電子出版で、
 取次は不必要(8%)

⇒まずはこれだけで21%の節約

※ とは言っても、
 書店マージンが22%から30%に増えています。
 しかし、電子書籍では13%の節約が見込まれます。
⇒ 紙媒体 
 紙代(6%)+印刷、製本代(7%)
 +取次(8%)+書店(22%)= 43%
⇒ 電子書籍
 =書店マージンのみで 13%
  紙媒体との差は 結局上記どおり13%となります。

さらに    
・製版・写植代(12%)は、ePubを使えば原則として0%、

※ PDFの場合でもコストに下がり(おそらくほとんど0)、
 これを編集コストに含めて考えれば、12%の節約で、
 上記の13%の節約と合わせれば25%の節約となる。

こうなると書店マージン(Amazon,Apple)だけが
残り、残った70%を出版社と著者でどう分けるのか?
という話になります。

まずは紙媒体の「小売価格の10%が著者」は考えにくいです。
著者は自分と出版社が70%を分けることぐらいわかっている以上、
この条件を提示し続ける出版社はいくら何でもないと思います。

となると、次のような結果が考えられます。

1.著者が直接AmazonやAppleと取引をして、
 小売価格の70%をすべて得る
⇒既にベストセラーを何本も出し、
 知名度が高い著者の行動は今後注目すべきものとなります。

2.著者にとっても大手出版社のマーケティング能力や、
 書店での「平積み」の力は無視できないので、
 妥協して30~45%ぐらいの取り分にする

3.電子書籍に見合った印税を新たに設定する

結局のところ、電子出版の時代の出版社は
・紙媒体のときのような取次を気にした書籍販売は一切やめる
・マーケティン能力等の付加価値を著者にアピールする
・印税は少なくとも今のままにしない


の3つが生き残る道と言えると思います。
紙媒体の保護(=取次保護)は時代錯誤と言えます。

ここからいち早く抜け出て、
これを著者に示せる出版社が
これからの出版リーダーになりそうです。

※ すでにDiscover21は
 取次を通さない書籍販売を行なっています。
 そういう意味ではこれからの出版リーダーになると共に
 今後のビジネスモデルを
 もっとも早く示す出版社になる可能性があります。