元町海岸通りの小さなビル、レトロさにうっとりしながら、


階段をのぼる、2Fの踊り場ともいえない踊り場の


右手の重たいドアを押し開ける。



最初ドアを開いた瞬間、びっくりしてしまう、


むせかえる位のフランスの香。




息苦しさと闘って、硝子棚に陳列されている

天然石たちをみる。



繊細なかたちに創りあげられたアクセサリーたちには

その月の誕生石たちがひっついている。





そろそろフランスの香りのアタマがクラクラしてしまう、

体がそうは言っても、脳がこの場所を離れたがらない。


やっとの思いで自制して、開けたドアを香りたちを部屋に押し込め閉じこめるように

押し閉める。






メリケンパークを散歩して、

夕暮れ時、あの恋しさを思い出して、

またフランスのドアを開けに行く。



西日に硝子の棚たちがキラキラ輝かされている。

硝子の中の天然石たちが棚よりもキラキラ輝いている。



光の乱反射する中、静かな時間を感じる。

外の暗さが増す度に

中のオレンジが優しくなる。




行き交う人全員に、自分のものでもないのに自慢したくなる、

でも絶対に誰にも教えたくない、知らせたくない、



自分だけのものにしたいような、独占欲で覆われる、

恋人みたいな場所。

うお座

伊勢の海に海女のように潜り込んで、


珊瑚礁たちのすきまをぬってもっと奥まで入り込んで、


彼女が出会うのは真珠の入った貝ではなく、



いきついた底で大きな珊瑚礁の化石と出会う。




あたたかいミルキーピンクのかたまりを地上にもってあがって、

彼女はそれでフラワーベースを創り出す。




黄色い花ハチクローバー

春の日射しがあたたかな庭には

ペールオレンジやベビーピンクのガーベラたちが元気に咲いている。



少し下を向いている子たちをきりとって、

珊瑚礁の花瓶の中で、水切りしてあげると



茎が水をたっぷりと吸い上げていって

ガーベラたちが若返る。




その様子に満足しながら、

彼女はガーベラたちを珊瑚礁に活ける。


咲き初めの深紅のミニバラを二枝、

差し色に使い、


純白のカスミソウたちで

ガーベラたちを華やげる。





みずがめ座晴れ

包み込むように大きく優しい花瓶の

小さな泡穴たちが日の光を差し込ませて


光のオブジェを創る。



オブジェに埋め込まれた花たちが

喜んでいる、笑っている。





優しい光と

やわらかいペールカラーたちの

春の共演・競演・饗宴。



クローバークローバークローバーコスモスクローバークローバークローバー



女ごころと秋の空


ってゆーけど、

女ごころと秋空は似たもの同士。



金色に光るうろこぐもにうっとりしてる女ごころと、輝く自分にうっとりする秋空。

不安だから夕暮れ空を赤く染め上げる秋空とそれを見て胸をざわめかす女ごころ。