筋トレに効果ある? クレアチンの効果やリスクについて知っておくべきこと

☆pink☆
時計2019/08/11 23:46

筋トレに効果ある? クレアチンの効果やリスクについて知っておくべきこと

ライフハッカー日本版

2019.08.11

クレアチンは、筋トレサプリの世界ではあまり知られていませんが、確かな効果があり安価で安全と言われています。

元々は私たちの体の中で生成されているもの。しかし、クレアチンに反応しない人がどれくらいいるのかもわかっていないし、クレアチンのリスクと利益に関する詳しい研究はまだこれからという状況ではあります。


クレアチンの効果や作用は?

クレアチンは筋肉にエネルギーをすばやく供給し、瞬発的かつ爆発的なパワーをもたらします。

細胞内にエネルギーを蓄える働きをするアデノシン三リン酸(ATP)のことを耳にしたことがあるかもしれません(私たちが食事を摂る主な理由の1つは、ATPを作り出せるようにすること)。

筋肉がATPを使用すると、ATPはADPと遊離リン酸に分解されます。クレアチンは余ったリン酸をつかまえ、ただちにリン酸とADPを結合させ、ATPを再合成します。

つまり、筋肉中のクレアチンが増えれば増えるほど、筋肉を瞬発的かつ爆発的に使うことが要求される運動を効果的にできるようになります。

ウエイトリフティングはクレアチンが最も効果を発揮する運動の1つであり、また、短距離走にも効果があります。

ウエイトリフティングで、ふだんより重量を増やしてトレーニングすることができれば、結果、筋肉の増強につながります。

つまり、クレアチンは筋肉を強化する際にも効果を発揮するということです。ほとんどの人は、クレアチンを服用することで、たとえわずかであっても、筋肉の増大や強化を期待できます。

クレアチンの基礎情報についてより詳しく知りたい人は、Examine.comの解説をご覧ください。


クレアチンは誰のため?

クレアチンの服用がどうしても必要な人など存在しません。クレアチンがなくても筋トレはこなせますし、筋肉を増強することだって可能です。

クレアチンはささやかな後押しをしてくれるだけです。また、おもにする運動が有酸素運動だという人には、クレアチンはほとんど効果を発揮しません。

クレアチンの恩恵を受けるのは、ウエイトリフティングをしたり、筋トレ(ボディービルディングなど)で筋肉を増強したいという人たちです。

また、どれだけの効果が見られるかはり、体内に保有しているクレアチンの量によって異なります。人体にはもともと大量のクレアチンを作り出す機能があります。

また、食べ物からもクレアチンを摂取することができ、特に肉類に多く含れています。ベジタリアンやビーガンの人は、ふだんから体内のクレアチンの量が少ないため、クレアチンを服用した場合の効果もそれだけ大きくなります。

また、一部にクレアチンに反応しない人たちもいます。

「ふだんから筋肉がクレアチンでほぼ飽和した状態になっている人もいて、そうした人たちはクレアチンを服用しても効果が見られません」と、スポーツ栄養学研究者でボディービルダーでもあるEric Trexler氏がStronger by Scienceで書いています。

実際のところ、反応がないのは良いニュースだと言えます。クレアチンに反応しない人たちは、遺伝的に、一生分のクレアチンを無料で手に入れているというわけです。


マイナス面は?

サプリメントがあることからわかるとおり、クレアチンは安全と言えます。 恐ろしい副作用はなく、マイナス面といえば、大量に服用したり、空腹時に服用すると(あるいは両方)、胃腸障害を引き起こす可能性があることぐらいです。

コスト面でも、クレアチンは安価なサプリメントの1つです。とくに、クレアチン一水和物である粉末状のものは安く購入することができます。

たとえば、15ドルの100回分以上入った商品を見つけることはそれほど難しくありません。カプセル状のクレアチンは、少し高価になる傾向があります。

あらゆるサプリメントには、アメリカ食品医薬品局(FDA)による内容物の検証は行われていない、という注意書きが書かれています。

ですので、サプリメントを購入する際は、そのブランドが信頼できるブランドかどうかを調べてみることをおすすめします。


クレアチンの服用方法

効果が数時間で消えてしまう多くのサプリと違って、クレアチンは筋肉の中にかなり長期間留まります。推奨容量である1日3~5グラムを服用し続けた場合(体重によって推奨服用量は異なる)、クレアチンが筋肉のなかに飽和するまでに1カ月ほどかかります。

また、「負荷投与」として1日20グラム服用すれば、もう少し早く飽和に達することができます。

負荷投与期間が終わったら、通常の服用量に戻してください。タイミングを厳密に測る必要はないでしょう。また、クレアチンの服用をやめた場合、クレアチンレベルが通常に戻るまでに、数週間ほどかかります。

体内に余剰のクレアチンがあると、筋肉の水分量が増えますが、とくに問題はなく、むしろ筋肉の成長を助けてくれます。

もっとも、体重別階級があるスポーツをしていたり、体重を増やしたくないという場合もあるでしょうから、そのあたりは自分で判断をする必要があります(体重別階級がある競技のアスリートは、水分のわずかな重量を減らすために、競技前の数週間はクレアチンの服用をやめることがある)。

とはいえ、クレアチンを服用しはじめて体重の増加が見られたとしたら、クレアチンが効果的に作用しているというサインでもあります。

これまでに行われたクレアチンに関する研究の多くは、経験豊富なアスリートよりも、トレーニングを受けていない一般の人びとが対象でした。

また、女性より男性に関する研究がほとんどです。

クレアチンに反応しない人がどれくらいいるのかもわかっていないし、クレアチンのリスクと利益に関する詳しい研究はまだこれからという状況です。

とはいえ、少し珍しいサプリメントで、効果が得られるものを試してみたいという人は、クレアチンが1つの選択肢になるかもしれません。


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