わたしの祖母は
奄美大島で大島紬を織っていました


遠く離れていたため
一生のうちで祖母に会った記憶は
ほんの数回で数える程度でした



もう祖父母はいません


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祖母が作ってくれた大島紬の小物入れ

母からもらったのか
祖母からもらったのか
いつもらったのかも
記憶がないんだけど

もうずっと長いこと持っていて
けっこうくたびれてて
ほつれもあって

きっと断捨離する機会なんて
何度もあったはずなのに

なぜかずっと手放さずに持っていたモノ



祖母の家には
小学生の頃一度だけ行った記憶が
あります

着物を織るはたおりがあったのを
覚えています

まさに鶴の恩返しに出てくるような
大きなはたおりで
「触ったらダメだよ」と
祖母に言われた記憶があって
でも興味津々で
祖母が織るのをずっと見ていた気がします



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昔は大島紬の渋さからくる良さが
まったくわからなくて
もっと色きらびやかで派手な着物を
作ってくれたらいいのにって
思っていたけど、
歳を重ねた今だからこそ
大島紬の素晴らしさを再認識


祖母との記憶が少なくて
愛されている実感もなくて
幼心にもおじいちゃんおばあちゃんなんて
いらないって強がっていたけど

子どもを産んでみて
母が孫を愛する姿をみて
きっとわたしも祖父母から
十分愛されていたのだろうと
思えるようになったし

祖母との思い出がない分
手元に残された
この大島紬のポーチが
祖母とわたしを繋ぐ大切なモノ


何度も捨てる機会はあったけど
なぜか捨てずに持っていた


たくさん手放し身軽になっていたけど
このポーチだけは
捨てなくてよかったと
心から思います


モノにすがるわけではないけど
このポーチは
唯一祖母を感じることができるから
これからも大切にしていこう








空間を整えてわたしの暮らしを楽しむ
ライフオーガナイザー&ママナース
ジャスミン