「これおまじないクッキーだよ!」



母の入院を仕事先で知らされた娘が
チョコレート好きの母にと
買ってくれた、半端ない量のクッキー。
こんなのが、何匹も入っていますびっくり


その時の母は喜んで、

「後で食べるから。他の人に
見つからないように
ナフキンでも掛けといてね」キョロキョロ

そう言って、私たちを笑わせて
くれました。


柔らかいチョコレートケーキは
一口食べたけど、
これは食べられないかもしれない…
と、思いました。

娘には言いにくいけど…ショボーン


すると、

「おばあちゃんは食べにくいから、
お見舞いに来た人が食べて
〝空っぽにしたら、ばあちゃん退院!
のおまじないクッキー〟だから!」

娘がそう名づけてくれました。
以来ベッド脇にずっとありました。


そして、行くたびに、
みんながぽりぽりぽりぽり
食べました。


母が寝ている時も
話せた時も
辛そうな時も
手を握ってるだけの時も


病人の横で、クッキーぽりぽりって
今思うと、滑稽です。

でも、食べずには帰れなかったなぁ。


ドクターから医学的に真っ当な
説明は聞いていたのに、

非科学的で、思いつきの、
娘のそんな言葉に
かすかな光を見たのはなぜだろう。



祈りの力

思いのエネルギー


死の覚悟と生を信じる力
矛盾する二つが、

同時に心に存在していました。




最近、一瞬の何分の一かの
ほんとに僅かな瞬間、

以前のように、
(母に聞いてみよう)とか、
(きっとこう言うだろな)…と

心に浮かんできます。


もう亡くなったんだと。
すぐ思い出すのに、

毎日ふとした時に、母は私の
心の中で生き返っているのです。




来月の四十九日法要の詳細が
決まりました。



このクッキー、それまでに食べ
きれるのかなぁ。



Low FATって書いてあるし、
今は毎日一人でぽりぽり照れ



少ーし、湿気ってきたかなぁ。
でも、病室で食べていた時より
美味しいです。



娘は、私が全部食べるのは
身体に悪いから職場で食べたら⁈
そう言ってくれたけど、

やはり私が、食べるとしよう。


「(せっかく孫がくれたんだから)
これ、他の人に見つからない
ようにして!」

そう、仰せつかったからね。


お茶目な遺言だわ爆笑