おかぴーさんのオープンカウンセリングで
宇都宮に行き、この辺りに来たことがあったなぁ
そんな懐かしい気持ちがこみ上げてきた
街並みはぼんやりと覚えている
大学を卒業して就職した会社で
コンピューター処理の前後の事務処理をしていた
入社して10年をすぎた頃
いきなり新設の部署に異動になった
そこは左遷なんだと噂されていた
なぜ私なんだろう
みんなバカにしている
恥ずかしい
前の部署で私は不要だった?
いたたまれなかった
過去の自分のことばかりみていた
何がいけなかったのか
どこで失敗したのだろう
その部署で営業もどきの仕事していて
たまに宇都宮にいっていた
あの頃の上司、S次長
頭の大きさに比べて肩幅が広くて
私は密かに優しき鉄人28号と呼んでいた
宇都宮に行く途中
ブラジルの人がたくさん働く場所を通りかかると
頼まれれば誰でも車に乗せてあげるような人だった
新しい部署ではSE(システムエンジニア)がメインで
事務経験しかなかった私はなぜか係長の肩書きで
部下の男性SEに馬鹿にされてると前提があって
分からないことを聞くことが出来ず
与えられた仕事をSEの仕事より下だと思い込み
必死で周りと戦っていた
そんなとき
優しき鉄人28号次長は
ひとりの私を一生懸命に気遣ってくれた
あんなに優しい人がそばにいてくれたのに
当時の私は相談が出来なかった
仕事をまともに出来る状態ではなく
ますます勝手に孤立していった
私が悪いんじゃない
ここを辞めれば、きっと私の居場所見つかるはず
いつしか、それしか頭になくなっていった
その日も契約は取れず、ヘトヘトになりながら
宇都宮から高崎に帰る途中
ああ、あの会社に戻りたくない
寒い季節だったから
道端に車を停めて降りると息が白くなった
空には、あの頃話題の『百武彗星』が見えた
涙があふれた
ああ、会社に帰りたくない
もう、辞めてもいいよね
星にしか話せなかった
家族は転職なんてダメだと思っているはず
私はダメな大人になってしまう
星だけは味方に思えた
そして、鉄人次長に退職願いを提出した
翌日、次長は
「栃木の営業に同行して下さい」と言った
そして、日光に連れて行ってくれた
特に何も言わなかったと思う
ただ、裏見の滝と言うところに行って
靴もスーツも濡れてしまって
二人で笑ったことを覚えている
辞めることでしか自分を助けられなかった
あの頃、心理学を少しでも知っていれば
他の方法で自分を助けられたかもしれない
自分はダメな人と言う前提と見ていた妄想
目の前の人は悪くないのに責める気持ちと罪悪感
多数派に振り回されて自分の気持ちを蔑ろにしたこと
気持ちに×をつけて捨てようとしたから、ずっとつきまとわれた
セルフカウンセリングしながら
あの頃のことを思い出して空を見上げたら
帰りのサービスエリアからは星が見えた
あの日と同じように一人だったけれど
孤立はしていないと思う
次長、お元気ですか?
宇都宮に行き、この辺りに来たことがあったなぁ
そんな懐かしい気持ちがこみ上げてきた
街並みはぼんやりと覚えている
大学を卒業して就職した会社で
コンピューター処理の前後の事務処理をしていた
入社して10年をすぎた頃
いきなり新設の部署に異動になった
そこは左遷なんだと噂されていた
なぜ私なんだろう
みんなバカにしている
恥ずかしい
前の部署で私は不要だった?
いたたまれなかった
過去の自分のことばかりみていた
何がいけなかったのか
どこで失敗したのだろう
その部署で営業もどきの仕事していて
たまに宇都宮にいっていた
あの頃の上司、S次長
頭の大きさに比べて肩幅が広くて
私は密かに優しき鉄人28号と呼んでいた
宇都宮に行く途中
ブラジルの人がたくさん働く場所を通りかかると
頼まれれば誰でも車に乗せてあげるような人だった
新しい部署ではSE(システムエンジニア)がメインで
事務経験しかなかった私はなぜか係長の肩書きで
部下の男性SEに馬鹿にされてると前提があって
分からないことを聞くことが出来ず
与えられた仕事をSEの仕事より下だと思い込み
必死で周りと戦っていた
そんなとき
優しき鉄人28号次長は
ひとりの私を一生懸命に気遣ってくれた
あんなに優しい人がそばにいてくれたのに
当時の私は相談が出来なかった
仕事をまともに出来る状態ではなく
ますます勝手に孤立していった
私が悪いんじゃない
ここを辞めれば、きっと私の居場所見つかるはず
いつしか、それしか頭になくなっていった
その日も契約は取れず、ヘトヘトになりながら
宇都宮から高崎に帰る途中
ああ、あの会社に戻りたくない
寒い季節だったから
道端に車を停めて降りると息が白くなった
空には、あの頃話題の『百武彗星』が見えた
涙があふれた
ああ、会社に帰りたくない
もう、辞めてもいいよね
星にしか話せなかった
家族は転職なんてダメだと思っているはず
私はダメな大人になってしまう
星だけは味方に思えた
そして、鉄人次長に退職願いを提出した
翌日、次長は
「栃木の営業に同行して下さい」と言った
そして、日光に連れて行ってくれた
特に何も言わなかったと思う
ただ、裏見の滝と言うところに行って
靴もスーツも濡れてしまって
二人で笑ったことを覚えている
辞めることでしか自分を助けられなかった
あの頃、心理学を少しでも知っていれば
他の方法で自分を助けられたかもしれない
自分はダメな人と言う前提と見ていた妄想
目の前の人は悪くないのに責める気持ちと罪悪感
多数派に振り回されて自分の気持ちを蔑ろにしたこと
気持ちに×をつけて捨てようとしたから、ずっとつきまとわれた
セルフカウンセリングしながら
あの頃のことを思い出して空を見上げたら
帰りのサービスエリアからは星が見えた
あの日と同じように一人だったけれど
孤立はしていないと思う
次長、お元気ですか?