こんばんは(*´∀`)
先日は次女が発熱してしまい、
結局プールに行けなかった大福ママです。
皆さんどうお過ごしですか?
久しぶりにTSUTAYAでDVDを借りてきたので、
印象に残った作品の感想を、改めて書きたいと思います。
皆さん、ピクサー映画の「ファインディング・ニモ」と
続編の「ファインディング・ドリー」はご存知かと思うのですが、
このシリーズが実は「障害者」を扱った作品では?と
言われているのをご存知ですか?
実際に、例えばニモは片方の胸びれが生まれつき小さく、
泳ぐのが得意ではない設定であったり、
ドリーには生まれつきの短期記憶障害があり、
何でもすぐに忘れてしまうキャラクターとして描かれています。
特に続編の「ファインディング・ドリー」では、
その傾向が色濃く出ていて、登場する重要なキャラクターは、
必ず何かしらの欠点、コンプレックスを持っているんですね。
映画館でも見たのですが、今回改めてDVDで見て、深く感動したので、『「ファインディング・ドリー」にみる障害との向き合い方』と題して、感じたことを書こうと思います。
(以下、ネタバレが出てくるので、知りたくない方は読まないでください)
まず、ストーリーは単純で、
ドリーが自分の両親を探す冒険が描かれています。
最初にドリーが幼い頃に、両親と生き別れてしまう、
不幸な生い立ちが描かれているのですが、
この両親のドリーに対する接し方が、愛情深くて素晴らしい!
何でもすぐに忘れてしまう幼い娘が、将来一人でも生きていけるようにと、忘れっぽいドリーが周りの力を借りながら生きていけるようにと、
自己紹介の仕方や、迷子になったときの対処法を一生懸命教えています。
ドリーが失敗しても、決して責めないで、
ドリーに合わせたやり方で、根気よく教えているのですね。
その愛情を持った接し方には、見習いたいものがありました。
障害を持ったお子さんがいる方は、自分のことと重ねてみることができるのではないでしょうか。
結局、最後にドリーが両親に会えたのも、
このご両親が教えていたことが、生かされた形で再会を果たしています。
ドリーの欠点(何でもすぐに忘れること)を「障害」とみるなら、
両親のドリーの障害に対する、向き合い方が素晴らしいです。
だからこそ、その後に起こる悲劇が際立つのですが。
また、ニモとニモの父親マーリンですが、
ニモはドリーに何の偏見もなく、友達としてドリーのことを大切に思い
尊重しています。
一方マーリンは健常者なのですが、
すぐに何でも忘れてしまうドリーに振り回されたり、
イライラしたりと、いたって普通の人として描かれています。
後半、息子のニモに自分のドリーに対する態度を戒められて、
ドリーのことを受け入れるシーンはジンときました。
「ドリーには自分にはない発想やアイデアがあり、
ニモを見つけられたのは君のアイデアのおかげだ」と言うような
セリフがあります。
「ファインディング・ドリー」では、ドリー以外のキャラクターが
ドリーのことを、欠点(障害)を含めて受け入れており、
ドリーに対する目がとても暖かいのですね。
こんな風に社会が成り立っていれば、ドリーや私達障害がある人も、
とても生きやすいのではないかと思いました。
また、ドリー自身ですが、
幼い頃から忘れっぽくて、いろいろ失敗をしているのですが、
恐らく本人は自分のことを「ダメなやつだ」「周りに迷惑をかけている」と思っているのですね。
何かあると、すぐに「ごめんなさい、私またやっちゃった?」て
謝るシーンが何回もでてきます。
そして、自分はすぐに忘れちゃうから、一人では何もできないと思っています。
タコのハンクや、マーリンとはぐれて一人で行動しなければならないシーンで、そういうセリフを言っていました。
ドリー以外のキャラクターたちは、ドリーのことを受け入れているのに、
当のドリーは自分のことを受け入れられていないのです。
なんだか、この気持ちすごくわかるなぁと思いました。
そして、この映画が感動するのが、その乗り越え方というか、
安易にドリーの記憶障害が治るとか、偶然ドリーが両親に会えてラッキーとか、そういう描き方をしていないところだと思います。
がっつりとドリーに絶望を味あわせて、それを自分の力でどう乗り越えるかをきちんと描いているところがすごいと思いました。
ドリーは障害を抱えながらも、自分自身の力で困難を乗り越えて、両親との再会を果たすのです。
ラストシーン、マーリンがドリーに(両親を見つけることができて)「やったね」と言うと、ドリーが幼い頃両親に「あなたはやろうと思えばなんだってできるのよ!」と言われたことを思い出すシーンがあるのですが、そこがまた感動して涙がでてしまいました。
今まで自分の障害のせいで失敗したり、両親と離れてしまったりと
散々な目にあってきたドリーが、自分自身の力で不可能と思えた困難を乗り越え、自分を肯定できた瞬間です。
たとえ障害や欠点はあっても、自分の中には何でもできる力や可能性があるのだという、この映画のメッセージがダイレクトに伝わってくるシーンでした。
この映画は、このように「障害」を扱った映画とも見れるし、
誰にでも欠点はあるが、何でもできる力があるという、
アイデンティティの話しでもあるし、
親と子の自立の物語とも見れるし、
海の生き物の生態を上手く生かした話しでもあり、
見ている側の立場によって、様々なメッセージを与えてくれる、深い映画です。
この夏休み、DVD鑑賞にいかがでしょうか?
長文読んで頂きありがとうございました!