小田切しおりは、遂に耐えられなくなった。帰って来ない婚約者、里見裕一。何かあった。予定より遅くなる時は必ずメールがあるのに、今夜は何もない。スタジオまでタクシーで行けばすぐだった。涼ジュニアは眠っているし大丈夫だろう。
電話でタクシーを呼んだ。急いで身支度する。
「里見裕一、待ってて。私はあなたの守護者、守らなければ。」
「まだ目が覚めないのか?まさか、貴様等斎藤を・・・!」
「危害は加えていない。酒まで飲ませてやった。・・・里見裕一。本当にいい声だな。」
「あんたらに言われたくないね。」
「・・・かつて、お前の父がそうだった。我が星のトップ2を、我々は手放すしかなかった。里見涼のおかげでな。」
「ドリューとベルツのことか?」
「お前の声は父親譲りだが、外見は似ていないな。悪いが、色々研究させてもらった。」
「研究?」
「巷に雑誌やCDが売られている。それを買って読んだり聴いていれば、里見裕一、お前に関する研究ができる。」
こいつ等、ちょっとズレてる?