心理学入門(5)  生物学的オスメスと人間の普遍性、適応と自然淘汰、少年少女の自己差別とイジメ、自閉症とアスペルガー症候群

 

(訳注)これまでの生物学的普遍性をもとにしたオスメスの性差と人間の男製女性の性差の話が、基本的には生殖器の差によるものであることを説明してきた。さらに人の顔の好みには普遍性もあるがかなりの偏差があることが分かった。いずれにしても生物学的説明には進化論的な適応と淘汰の問題が存在する。そこから出てくる適応性・順応性が男女の性差の中に大きな社会的要素として現れる。一つはジェンダーの自己差別の問題である。我が国では「いじめ」と言われる現象が少年少女の同じ性の中での差別問題が出てくる。その社会的疎外の原因は大人になると良くわからない。多分そこにあるのは共感性ではないかと教授は言う。一般的に男性は共感性に薄く闘争的で暴力的で殺害を含む排他性を持っている。他方女性の方は共感性に富みいわゆる社交性が高い。その結果現代社会で問題となっている、自閉症やアスペルガー症候群(統合失調症)やその他の精神性疾患が生まれる。

 

 

彼らは悪くないだろう。かなりいい線いっているよ。ごまかしがない。例えば髪が同じで差がないけど、魅力的だ。しかし魅力の話はこれで終わりではない。どうやって平均以上の顔を得られるか。このスライドの平均的顔からどうするか。ここに投票がある。このスライドの顔の誰が可愛いか。右側の人だというのは。左側だという人は。左側は平均的な顔である。多分このクラスの中でも偏差はあるだろう。どの人を好むかと言う偏差は絶対的にある。これは平均的な顔を一定の方法で女性的な典型的特徴をさらに性的対象に女性化したものである。(3706)これはもっと複雑である。(3722)このスライドでAの顔が最も魅力的だと思う人は。Bだと思う人は。ほとんどの人がBを好むようだ。この例外は、統計的に3つの研究室で複製されたものである。Aの顔は排卵している女性が好きな顔で、この話がこのクラスの範囲をはるかに超える複雑なものである。しかし現在はこちらの男の方がハンサムだという話になっている。彼は若いし、健康的だし強そうに見えるし、家族を養うにはふさわしい。こちらの男は実際にセクシーだが家族を養うには不適切だが、遺伝子的には素晴らしいものを持っていることは確かだ。この考え方は(3814)男とセックスをしてそれから子供を育てるのにどちらがふさわしいか

 

これまで話してきたセックスと性的魅力の件はその普遍性から大きく生物学的な視点からのものだった。事実、オスとメスには共通の一定の普遍性がありそれがオスとメスの区別だった性的な違いのいくつかは特に攻撃性と相手との相性に関係しており、普遍的なものに見える。それはある程度あらゆる文化を越えて現れ、生物学的適応の好例のように見える。しかし他にもその起源が明確にはなっていないことを知っている性的な違いがある。(3902)知的で合理的な人はこれには同意しがたいかもしれないし、私は個人的にはその生物学的影響の程度には極めて懐疑的である。議論を聞いて言えるのはここで心にとどめておくべきは生物学の自然淘汰にはなぜこのクラスの男性と女性が異なっているかには一つの理由がある。しかしもちろん他に社会的要素がある。赤ん坊はそれぞれ違った育て方をされる。これまでも赤ん坊の時に青い産着でつつむと男の子を表しピンクで包むと女の子を表し、女の子より男の子の方のより違った接し方をしたことについて多くの研究があった。

 

君たちも違った接し方をされた。そこに多くの問題があり次から次へと研究が行われ、例えばメールを送る場合、履歴書を送る場合、科学的な雑誌にはJohn SmithとJoan Smithの名前には大きな問題があるとされてきた。(4005)この問題は人が男性と女性に対して異なった期待や異なった反応をするからである。何人かは男なのに名前から女にとられる名前の人はじかにこの問題を経験し、私の友人でLynnと言う名前の人はしばしば人は女性と考え、あるいは女性なのに男の名前ととらえられたり、あるいは西洋人の耳には発音しにくい外国人の名前ととらえられたりした経験があるだろう。人はしばしばお互いにハイタッチをしながら人はある程度驚き、君が男だったとは知らなかったと言う。別な扱いをしなければならなかった。これらの社会的要素は男と女の違いを説明するときの役割を果たしている。(4100)そしてまたジェンダーの自己差別の問題があり発展的な興味深い問題が起きている

 

男性が他の男性を差別し、女性が他の女性を差別する。その期間は社会によって違うが、およそ4歳から11歳ぐらいまでである。この自己差別(いじめ)が誇張され性的違いが強調された。これはEleanor Maccobyが提示したように少年は少し少女よりも挑発的である。しかし少年が少年の集団に入ると彼らの挑発性が誇張され強調され、その一方で少女の非挑発的行動は別の集団に入ることでその違いが強調され誇張され(4144)我々には何にが原因なのかわからない今話していることでどんな違いがあるか。一つの違いは共感の中にある。Simon Baron-Cohenが書いた素晴らしい「The Essential Difference」と言う本では彼はオスは本質的に非共感的で、メスは本質的に共感的であると言っている。(4207)ここが性的違いの核になっている

 

何がこれらの起源になっているか。一つはオスはもともと暴力的でSimon Baron-Cohenは暴力を究極的な行動が共感の欠如による殺害になると言っている。人がそのシステムに持つテストステロンの量といかに社交的かとの間に一定の関係があると言っている。テストステロンがより多ければ社交性は少なくなる。少年は少女に比べて共感性は薄い。結論的なものではないが一定の証拠がある。議論はあるが、心的作業の社会認知理論上は少女より少年の方が悪いと言われている。最大の効果は議論されていないわけではないが、共感の問題、社会認知の問題が女性より男性の方により多く頻繁に起きている。(4308)こうした自閉症やアスペルガー症候群や行動障害やその他の精神病質などの不調は圧倒的に男性が多い。Simon Baron Cohenはこれを認めて、基本的なスローガンの中で「男であることは、特に自閉症の緩慢な悩みの中にある」と言っている。男性は相対的に女性と比べて社会性に愚かである。最後に少し無駄話だがSimon Baron Cohenは非常に有名な発達心理学者だが彼の従弟のSasha Baron Cohenはもっと有名な人である。(4349)