NHKで、翌日曜日に始まる「光る君へ」関連番組をたくさん放送している。
昨日は、歴史探偵とのコラボを見た。
優雅なイメージと違って、激務な貴族たち。
御簾ごしの恋愛。
十二単の重ねの美しさ。
平安風俗にときめく。
日本史が苦手で、武将や聖徳太子にピンと来ない私が平安時代に親近感が湧くのは、
小中学生の時に何回も読んだ、氷室冴子さんの「なんて素敵にジャパネスク」と「ざ・ちぇんじ」のおかげだなあとしみじみ思う。
山内直美さんのコミカライズも素晴らしかった。
生き生きと駈け回る登場人物たちを追っていると、
自然と平安時代に馴染んでいた。
従五位、官位、大臣様、温石、摂関家、甘葛、貝合わせ。
和歌がもつ重要な役割。
軽々と書いてくれていたので、さらさらと読んでいたけれど、
背景には氷室冴子さんの平安文学に対する確かな知識と教養があって、
それをヴィジュアル化する山内直美さんの画力と取材力があった。
80年代のコバルトシリーズ、おもしろい作品がたくさんあった。
藤本ひとみさんの「まんが家マリナシリーズ」も好きで、友達とよく読んでいた。
Aちゃんは和也、Tちゃんは薫、Mちゃんは美女丸と、それぞれの推しがいて。
シリーズに、「まんが家マリナ アストラル・トリップ事件 愛してローマ夜想曲」がある。
(今回これ書くのに検索して、初めて「アストラル・トリップ事件」だったんだと認識。意味調べたら「幽体離脱」らしい。魂が幽体となって異次元を旅する、の意。30年ごしの発見。)
マリナが目が覚めたら古代ローマにいて、事件に巻き込まれるのだけれど、
トーガとかポンペイとか、古代ローマが生き生きと描かれる。
この間、スイッチインタビューでヤマザキマリさんが出ていて、古代ローマについて語られた。
テルマエロマエの背景とか、ローマになんだか親しみがあって、なんだろうと思ったら、
「愛してローマ夜想曲」のおかげだなと気がついた。
「愛してマリナ大辞典」というシリーズのイラスト集では、トーガの着方とか描いてあって、古代ローマが魅力的だった。
・・・読み返したいけれど、手元にない歯がゆさ。
20代30代に、本をがっつり手放してしまったので、夜想曲も大辞典も無い。
調べたら、すでにシリーズ全体絶版。
手放す時は、また欲しくなった時に買おうと思っていた自分の浅はかさに泣く。
本て、簡単に絶版になるのだ。
10代で読んだ本が、自分の興味関心の軸となっていることに驚く。
2、30代バタバタして、目の前の課題に日々対応してる時は、気がつかなかった。
ちょっと落ち着いて、自分の時間ができたら、読みたいのは、10代で読んだ本だった。
大人の財力で、当時好きだった本たちを少しずつ取り戻している。
「光る君へ」、楽しみ。
ジャパネスクと合わせて、今年は平安を楽しもう。