一気読みしました
特に後半、主人公が位を極め、理想を失っていく過程の畳み掛けるような展開が
私を眠らせなかった
そしてもう一度、はじめから読み直す
理想を抱く若い僧、主人公の凌玄は
どこで間違ったのか
理想を追ったつもりが、世俗に塗れて抜けられなくなる
上に昇ったつもりが、奈落に堕ちている
まさに藤原道長のようではありませんか!
「志しを追いかける者が力を持つと、志しそのものが変わっていく、それが世の習い」by藤原実資

さて、
9歳のとき京都の禅寺に預けられた作者水上勉氏が作家になり、大病を経験したことを機に、自給自足生活に入る
畑で作った作物で、禅寺修行時代に覚えた精進料理を作り、次第に病いが癒えていく
このストーリーを沢田研二様と火野正平様が演じるのだから、心洗われることは間違いありません
