お久しぶりです。
前回の投稿から長い間が空いてしまいました。
さて、今回は各方面で活躍されている方にお話を伺い、記事にする「傾聴と伝播」の第五弾です。
今回お話を伺ったのは大阪の堺市でグラブを製造されている生野工房の職人、木下成人(なると)さんです。
生野工房さんはオリジナルブランド「誠グローブ」を製造されています。
その製造のほとんどを担っておられるのが木下さんです。
木下さんは高校卒業後グラブづくりを学ぶためにグラブ工房などに問い合わせを繰り返し、時には手紙で懇請するなど熱意のある行動の末、生野工房さんとのご縁をいただいたそうです。
そのグラブづくりに対する想いは小学校高学年のころからで、熱量の多さが伺えます。
そんな木下さんのグラブづくりに対するこだわりは
それから十余年、現在も誠グローブの品質の高さを保っておられるところからも汲み取れます。
そのグラブの使い心地はとても良く、私も先日の野球サークルというイベントで確認することができました。
その秘密はなんといっても木下さん自身の探究心にあると思います。
それは、(もちろん謙遜でおっしゃられていることと思いますが)、ご自身は野球があまり得意でなかったこと。
仮に得意であるとする場合、または得意であると心得違いしている場合においては、それは慢心であり、選手の意見をに耳を傾けない傾向にあるかもしれません。
先入観を持たず選手の意向を捉え、斟酌(しんしゃく)することを厭わず製品に反映させられる器量と技能を持ち合わせておられることでしょう。
以前からイベントなどでご一緒しお話する際や、今回のお話をお伺いするにあたっても、木下さん自身の人物象は「謙虚」そのものでした。
その学びとろうとする姿勢は私も見習わなければなりません。
そして今も尚、新たな型作りに挑戦し、普段のグラブづくりに邁進されています。
誠グローブさんのコンセプト、それは"手に素直"であること。
手を出した方向に素直にグラブが向いてくれることであります。
それは私も誠グローブさん製品を使ってみて感じ取れるところでもありました。
斯(か)くいう私も製品の品質向上には目を向けているつもりではありましたが、選手の意見を取り入れる、実際に自ら使ってみる、そこに感じるものを…などという研鑽に不足があったかもしれないと気付かされました。
このような素晴らしい製品を生み出す作り手の居る誠グローブを是非お手に取って確かめて欲しいと思います。
そして木下さんご自身のさらなる技能の向上にも期待し今回の記事を締めくくりたいと思います。
最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。
グラブ業界の発展の何かきっかけになれば幸いです。