この受験スケジュールをご覧になってください。

 

上位4校の関関同立(関西学院大・関西大・同志社大・立命館大)という私立難関大学は、

見事に2/1~7に集中しています。

 

剛毅にも甲南大もそこに入ってますね。

 

関東も、似通ってますね。

(裏ワザとして、早慶(早稲田大・慶應義塾大)の入試日にMARCH受験すると受かりやすい、と言うのがあったんだが・・・)

 

それを除く産近龍(京都産業大・近畿大・龍谷大)や女子大(同志社女子や京女、武庫川女子)は、

2/1~7をキッチリとずらして受験日が設定されてます。

 

みんな関関同立を避けているのですね。

 

今回は、そういう大学がいかに自分たちの生き残りにかけているのか、を読み取ります。

 

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2月に受験集中

 

「一言で言えば不文律、大学のカルチャー。弱者が強者にあわせたもの」 

 

東京都市大・菅沼直治入試部長は全国私立大学の一般選抜(一般入試)日程をまとめた「入試カレンダー」をこう語る

 

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年内入試が主流になっても、私立大学の一般入試は2月に集中する。

 

私立は学部や学科別に入試方法などを細分化し、複数回入試を行う。

 

旺文社のまとめによると、2022年1~3月に全国5092大学が設定した入試は1万3千件以上になる。

 

関東では

2月1日から中堅校が始め、

中旬からは難関校、

より競争力の劣る大学は1月に前倒しする。

 

関西では

2月1日から難関大が始め、

中堅校と下位校は1月下旬と2月中旬に分散して実施する。

 

強豪校の日程をにらみながら、実施日や合格発表日、入学手続きの締め切り日を決める。

 

東京都市大は、

前期(2月初旬)に加え、

中期(2月後期)

後期(3月諸授)の日程を組む。

 

有力私立大、国立大前期試験受験組で手ごたえが悪かった層も囲い込む。

 

入試カレンダーは、

偏差値序列に縛られた大学の生き残り戦略の結晶なのだ。

 

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皆の大学教授のイメージとは何だろうか?

 

「学生への講義」?

そりゃあくまでも一部に過ぎない。

 

最大のものは「自分の研究」である。

 

その次にあるのは「大学の経営への参加」という役割だ。

 

秋~冬には大学の学会への参加

 

春には人事異動

 

その間にすっぽりとあるのが入試だ。

 

入試ともなれば、

大学の大学院生・助教・講師、准教授

あたりには試験監督が任される。

 

学外でどんなに権威がある教授と言えども、

「採点」というお鉢は必ず回ってくる。

 

この入試への参加、どう考えてもしんどい。

 

というわけで

 

論述式

→記述式

→短答式

→記号式

→マークシート

 

という

「解答・採点の簡略化」

は渡りに船だった。

 

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日程が過密になれば、入試が複雑化し、受験生に分かりにくくなる。

 

「丁寧な選抜」より、「迅速な採点」が優先される。

 

それでもスリム化できないのはなぜか。

 

受験機会を増やして、

多くの受験生と受験料収入を確保したいからだ。

 

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過密化のもう一つの要因は、1月中旬の大学入試共通テストだ。

 

私立大学は共通テストと2月末の国公立大学前期試験の間に一般入試の大方を終える必要がある。

 

「入試改革のために共通テストを前倒しすべきだ」

との声は以前からあった。

 

文部科学省が20年度の実施を目指した「高大接続改革」の論議では、記述式問題の導入や面接、小論文の活用などで時間と手間をかけた選抜を実現し、一発勝負の弊害を無くすため、共通テストの前倒しや年複数回実施案が浮上した。

 

これに高校側が

「教育課程が終わっていない」

「部活動や学校行事に影響する」

と反発。

 

改革は挫折した。

 

しかし高校生就職の選考開始は9月で、

2人に1人は年内就職組になり、

高校生の進路決定時期は早まっている。

 

共通テストのみ1月実施に固執するのは

説得力を欠きつつある。

 

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私立大連盟「前倒しを」

 

日本私立大学連盟は昨年、共通テストの五か月前倒しを文科省に要望した。

 

田中愛治会長(早稲田大学総長)は

私立大が共通テストを一次試験に活用したくても

大学に結果が届くのが2月10日近くでは遅すぎて使えない。」

と批判する。

 

一方で駿台予備学校の石原賢一・進学情報事業部長は

「共通テストの当初の使命は終わった。」と見る。

 

「1979年に始まった共通一次試験の狙いの一つは、厳しい受験戦争の時代に殺到する受験生の絞り込みだったが、状況は一変した。」

 

総合型選抜(旧AO入試)と学校推薦型選抜(旧指定校推薦)がこれだけ幅を利かせていれば、その意味も消え失せる。

 

さらに川嶋太津夫・大阪大特任教授は言う。

「丁寧な選抜のためには秋入学も一つのアイディア」

 

入試時期を高校卒業後にずらせるからだ。

 

入試をめぐる環境や受験生の意識も変わっているのに、

高大接続改革が挫折してから議論は全く進まない。

 

入試カレンダーを激変させるような抜本的な改革が今こそ必要だ。