もしも今、自分が癌になったらと想像したことはありますか。
今年3月、胆嚢炎で摘出手術を受けました。以前から時々、みぞおちのあたりに痛みを感じていましたが、今回は痛みがなかなか治まらず、詳しい検査を受けたら、すぐにでも手術した方がいいということでした。
手術は無事終わり、今は痛みから解放され、元気に過ごしています。
しかし最近になってふと考えることがあります。
手術後、医師から「組織を病理検査に出しましたが、癌細胞はありませんでした。」と言われ、その時は「あ、そうですか」とあまり深く考えず返事をしました。
でもこれは、とても大きな審判だったのかもと。
もし癌細胞が見つかりました、と言われていたら今頃は、生活が一変していたかもしれません。
そのように感じるきっかけは、知人の女性が最近、癌になったらしいと人づてに聞いたからです。胆管に癌が見つかり、肝臓にも転移しているステージ4ということで、摘出手術は受けることができず胆管にステントを入れる手術と抗がん剤治療を受けているそうです。
2人に1人は癌になる時代です。
世の中は早期発見、早期治療が大事と謳い、癌検診を勧め、ガンが見つかれば、その時からガン患者として生きることになります、さまざまな選択を迫られたり、考えなければならないことが山積みになります。手術を受けるか受けないか。抗癌剤治療を受けるか受けないか。仕事はどうするか。家族のことはどうするか、などなど。
しかし転移があったりしてステージが上がっているような場合、考える内容がもっと深刻になっていくと思います。これからどうなるんだろう?いつまで生きられる?死んだらどうなる?など疑問が押し寄せ答えを求めて悶々としたり、死に対する恐怖を感じたりするかもしれません。
最近は早期であれば癌も治ると言われますが、やはり死を連想させる病気です。
体も痛みや苦痛があり、精神的にも不安や怖れ、悲しみ、落胆など霊的エネルギーを一気に減退させてしまいます。
癌になってしまうことはとても辛く、苦しく大変なことです。
しかしそのまま死に向かって行ってしまっていいのでしょうか。
癌になってしまった方にまずお伝えしたいのは
「死は怖いものでも悲しいことでもありません。肉体が死んでも霊は生き続けます。死は肉体からの解放であり、霊の本来の住処に帰る喜びの時なのです。」
というシルバーバーチの言葉です。
死や死後の世界について正しい知識があれば、死に対して恐れることも心配することもなくなるはずです。
霊的真理を知って死に臨むことはとても大事なことです。
癌になったということは、これまでの生き方の間違いに気がつき反省できるという事、生き方を変えるきっかけになるということ、そして霊的覚醒のチャンスをもらったということだと思います。
霊的真理を知り、死は怖いものではないということがわかったら恐れや心配の念を抱くことなく心穏やかに過ごせるはずです。恐れや心配などのストレスは癌を進行させる方向にはたらきます。
下を向いて俯かず、大きく深呼吸して上を向きましょう。
もしも私が癌になったら一瞬驚くとは思います。
でも私は霊的真理に出会い、学ばせていただいています。死に対する理解もあります。摂理に沿った生活も心がけているつもりです。それでも癌になったら、まだ摂理に沿わない部分があるのだと反省するきっかけになると思います。そして病気の苦しみを受け入れ乗り越えていきたいと思います。それが霊的に成長できる道だと知っているからです。
しかし霊的真理を知らない家族は、悲しんだり落ち込んだりするのだろうと思うと自分のことよりそちらの方が心配です。
ということは、死んでいく人も残される人も死に対する正しい知識が必要ということです。
死は誰にでも訪れます。死はまだまだ先の話しではなく明日訪れるかもしれないのです。病気になる前に、元気なうちに死に対する正しい知識を持って地上人生を生きていくことはとても大事なことです。
知人には直接お会いすることができません。
でもこの思いが伝わればいいなと思いながらブログを書きました。
辛いでしょうが、その苦しみを何とか乗り越え、心穏やかに過ごされますように。そしてその経験により霊的気づきを得られますようにとお祈りしています。
📘 「シルバーバーチの教え 上」
地上生活には、時として辛さと絶望、痛みと悲惨さがともないますが、そのすべてが魂にとって永遠の旅路に向かうための準備なのです。
(本の内容につきましてはスピリチュアリズム普及会の許可を得て掲載させていただいています。
参考書籍は、スピリチュアリズム普及会のホームページ、書籍一覧より、無料で読むことができます。)