朝、
居間に息子を残してオムツを洗っていた時のこと。
私の母、じゅんこちゃんが町内のゴミ出し当番から、寒い寒いと言って帰ってきました。
しばらくして居間へ戻ると母が息子を抱いてくれていました。
息子は不機嫌そうにぐったりしています。
「あれ、ごめん。泣いていたの?」と母に訊くと
じゅんこちゃんは何故か気まずそうな顔をします。
そして、えへへ、と笑いながら
「この子で暖をとっていたの」とストーブの前で座っていました。
息子を懐炉がわりにしていたのです。
思いもよらない回答にぎょっとすると
じゅんこちゃんはばつが悪そうに、そそくさと朝食の準備をしに行って仕舞いました。
 気持ちは分からなくもないけれど…。
寝ていたところ起こされて熱を奪われ、その場にひとり残された息子は案の定泣き出しましたとさ。