あー、もう朝か。
誕生日の朝。人間っていいよな。
大切な人が心から祝ってくれる。
ここ数日。家の中も外もどこか浮かれた気配。
慌ただしさの中に楽しさ・嬉しさ・喜びがあふれてる。
分かるよ。俺だってそうだ。
他のみんなの誕生日にはどうやって祝おうか、どう驚かそうか。
なにが喜ぶかなんて考えてるだけでウキウキする。
神だった時代とはやっぱ違うよな。
一緒にいたのは同じだけど今の俺らはなんつーの。
平等?うーん、違う。そうじゃなくて。
立場が同じっつーか。
こういうの、翔ちゃんに聞いたらすぐに答えをくれるだろうに
俺のベッドに愛おしいなで肩がいない。
日付が変わる瞬間にはおめでとうと言って濃厚なキスをくれたのに
今夜はダメだよとお預けを食らった。
なんだよ、ちくしょう。焦らしプレイか?
だったら今夜はさぞすんごいことシてくれんだろうな?
なにか知らないけど、なにかは企んでいるんだろうよ。
ここにみんなと暮らし始めて最初の誕生日は
全員があの頃の姿になってお祝いしてくれたっけ。
去年は俺の好きな画家の絵で部屋を埋め尽くしてくれた。
今年はなんだろうな。ワクワクする。
今日も外が明るい。
鳥たちが順番にお祝いの挨拶に来る。
朝の散歩に出れば犬や虫たちも。
この季節に顔を見ることねえ連中もいるな。
朝早いご近所さんたちにも「おはよう」と「おめでとう」
別に誕生日を公開した覚えねえんだけどなあ。
渡されるものは果物とかまんじゅうとかで
ニノに「お祝いってよりもお供え」と笑われそうだ。
ま、それもいいじゃねえか。食いきれるかは心配だけど。
ダメそうなら岡田にでも供えるか。
俺よりも現役の神様に渡した方がなんかいいことあるだろ。
家に帰ると「朝からどこ行ってたんだよ。」と松潤にちょっと叱られた。
心配してなのは分かるけど俺、徘徊老人じゃねえから。
ちょっと散歩するくらいいいだろうよ。
「ちょっと散歩で済めばいいけどね。」
「そーだよ。気ままにどっか行っちゃう時あるからでしょ!」
ニノと相葉ちゃんにまで叱られた。
なんだよー。俺、今日は誕生日さまなんだぞー。
そっからもなんか普通。
軽いもんつまみながらカードゲームやろうとかさ。
なんかダラダラしゃべってる。
普通だな。すげー普通。でも、これがいい。
そういや最近、占い館忙しかったのもあって
全員でゆっくりすることなかったか。
あー、そうだそうだ。
俺、こういう時間が欲しかったんだ。
すげえな。なんで分かったんだろ。
翔ちゃん見たら嬉しそうに笑われた。
この人、なんの特殊能力もないのに…
むしろ俺らの能力を消すのに、なんでなにもかも分かるんかな。
それも愛ってやつ?考えたらなんか照れた。