「僕?そりゃねえ。ジェシカもメアリーもエマもアリスも
そうそう、クロエも素敵だったよ。彼女たちは僕を愛してくれたし
理解しようと努力してくれた。もちろん僕もねっ。」
聞くんじゃなかったとふたりは思ったところに
悪魔の尻尾はピンと立つ。
「けど、そうだな。優劣をつけるわけじゃないが
やはり一番は卓巳かな。一番大きな愛で包んでくれたよ。」
た・く・み?
いきなり男性名が出てきて動揺するふたり。
「彼はね、医療の研修で僕のいた病院に一時期来ていたんだ。
趣味や境遇が似ていてね…一気に距離が近づいたよ。」
え?ガチなやつ?両方イケんの?
今はそういうの普通か。海外だと特にそうなのかも…
差別は良くない。うんうん、ちょっとびっくりはしたけど。
動揺したままのふたりに追い打ちをかける悪魔。
「卓巳のナニが素晴らしいってそうだな。
甘いの(スイーツ)が好きだからお互いにね。ふふ。
僕の甘さ(お勧めスイーツ)も気に入ってくれたし、もちろん彼のも。
最初、胸の鼓動を(聴診器で)聞かれた時は(心音で病状を見抜かれて)
どうしようかと思ったな。けど、それがきっかけになったよ。」
あ、、あまい関係!?
恋愛するとそういう感じ?
甘いってにゃんにゃんとかそういうの!?
「ああ、そうだ。せーしろーは知ってるんじゃない?
帝都大の最先端医療センターにいる波多野卓巳。」
「あいつか。そういや俺の顔見て驚いていたな。」
「ふふ、そう。ま、子猫ちゃんと違って僕と同じ顔の君を見ても
嫌悪感は抱かなかったみたいだけどね。」
「あっそ。」
なんとなく面白くない征史郎。
そこもちょっと狙い通り。
子猫ちゃんが義妹になったらなんだかおもしろそうだし。
だって義兄になったら、、、ふふ、、どんな態度になるんだろうね!?
わくわくするじゃないか!!て、ことだ。
「そうそう。僕が日本に来て初めての公開オペ用の映像。
あれを撮ってくれたのが彼だよ。
美しく撮れていたろ?(僕はいつでも美しいからねっ!)」
それは、つまり、ふたりは特別な仲で今も継続中ということ?
なんだか複雑な気分になるふたりだった。
「で、せいしろー、どこで遊ぼうか。」
「え、あ、そ、そうだな。」
「ゴルフ?ああ、そうだ。
君がこの前もみ消した時の一千万を増やさないかい?」
「増やす?」
「なんのために稼いでいるかはもちろん知っている。
金額が大きい方がいいだろ。僕に任せたまえ。」
動揺していた征史郎はつい頷き、その日はゆきぴこに
競馬場やら競輪やらアチコチのギャンブルに連れまわされ
最後にはメイドカフェにも付き合わされた。
もちろん世良も巻き添えで、負けると不機嫌になる征史郎に
八つ当たりされ、ゆきぴこには散々からかわれたりパシリにされたり…
おかげでゆきぴこは楽しい一日となったのだった。
暇つぶしにはやっぱ可愛い弟とペット(大型犬扱いのジュノ)だな。
ああ、でも今度はムッシュをからかうのもいいな。
こうしてゆきぴこ先生の暇は解消されたのだった。