結局、肝心のボディガードまでは予算が追いつかなくなり
たった3日で依頼は終了となる。
と、いったことを何人もの女性に施し、今月の売り上げは見事に潤った。
「そういうの詐欺って言わねえか?」
「失礼な。ちゃんとひとつずつ金額を提示してご納得の上の契約ですけど!」
いつもの如く松本のバーで飲む4人。
にこにこご満悦な二宮に苦笑する。
「相葉くんさあ、ニノ以外に可愛いなんて言ってていいの?」
「ええ~?俺が可愛いって思ってるわけじゃないもん。一般論でしょ?」
「そうそう、ねー、相葉さん。」
まんまと躾けられたなと察する4人だがその通りである。
「相葉くん、純粋すぎて悪いのに騙されそう。」
「時すでに遅しでしょ。」
話を振ったのは松本だがバーカウンターの中にいるため
二宮に蹴られたのは櫻井のみだった。
「俺、ちょっとトイレ。」
相葉が席を外す。
そろそろおねむかもしれないなと二宮は小さく笑った。
「マジな話、相葉ちゃん大丈夫なんか?」
「浮気しないだろうけど、騙されたり、変なもん盛られるとかさ。」
二宮の隣にいながら純粋な相葉を気のいい3人は心配していた。
が、対策をしていないわけがないのが二宮だ。
「大丈夫大丈夫。
素人が簡単に手に入れられるようなものは耐性つけてあるから。」
にっこり笑う二宮に「どうやって?」とは聞けない3人。
トイレから戻ってきた相葉の背中にそっと塩を振るのが精いっぱいだった。